「音楽歳時記」 第四十四回 9月29日 招き猫の日 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
帯【無】 解説【有】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 帯無
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 側面部に若干色褪せあり
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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シンク、リスペクト、ナチュラル・ウーマン…(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
歌怪獣、島津亜矢さんの「ソウル・サーチン」を聴いています。島津さん流のアレサ・フランクリン・カバー楽集です。「シンク」が流れた時、あまりの凄さに笑けてしまいました。アレサが何より凄いのが声量で、島津さん、負けていません。ちょっと野暮ったいバックと切れのよいコーラスにも感動しています。アレサの伝記映画「リスペクト」で感動して、どうしてもカバーしたくなったのだそうです。
アレサは南部生まれで、父親がバプティストの牧師、母親がゴスペル歌手でした。幼少期に両親が離婚し、アレサはNYへ、それからシカゴへ転居しています。天賦の才があったようで10代そこそこでレコードを録音、その後何枚かジャズ、ゴスペル風味の歌を歌っています。この段階で貫禄十分ながら、アレサに転機が訪れたのがレーベルをアトランティックに移籍してから。このベリー・ベスト盤は、その時期のアレサ鉄板ヒットを網羅しています。
彼女が声量以外で特異だったのが、声の明るさです。ヒット曲「シンク」を全米でアレサが歌いつないでいった時期は、ルーサー・キング牧師の暗殺直後なんです。悲しみをそのまま表現することを好まない人なんですね。ソウルの女王は、ブルーズ側に傾くことを潔しとしません。勇気づけられると思います。2024.09.09