WERCD4(WORLD'S END) 【2021年発売CD】
前作と同じく、まるでピンク・フロイドをクラシカルなシンフォに仕立て上げたような作風が個性的だなぁ。と思ったらまるで70年代のフレンチ・シンフォを聴いてるような夢想的かつミステリアスな音響処理もこれまた魅惑的。とにかくドリーミーかつドラマチックな英シンフォ傑作!
2014年にデビューしたイギリスのシンフォニック・ロック・グループ、21年4thアルバム。もともとは19年リリースの前作『NOCTURNE』内の大作「The Child Within'」と合わせ4部構成として構想されていた3曲を独立させて作品化したのが本作で、そのサウンドはまさに前作の続きと言った印象。前作と同じく、まるでピンク・フロイドをクラシカルなシンフォに仕立て上げたような作風が個性的です。軸となるのは、スケール大きく荘厳に溢れ出すシンフォ然としたプレイと、リック・ライト彷彿の虚空に響くメランコリックなプレイでアンサンブルを支配するシンセサイザー。そこに重なる物悲しいタッチのピアノもまたライトを思わせます。ここぞでスティーヴ・ロザリーばりにメロディアスな音運びで泣くギターも素晴らしいし、ハイトーンで切々と歌う男性ヴォーカルのドラマチックな歌唱にもグッときます。すべての音に薄霧がかかったようなミステリアスな音響処理がされており、まるで70年代のフレンチ・シンフォを聴いてるような夢想感を演出しているのも特筆。フロイドや90-00sマリリオンを内包しながら、同時にユーロ・ロック的とも言えるクラシカルでドリーミーなアレンジが効いています。孤高の音楽性を誇るグループによる傑作です。
SAMURAI OF PROG/LADY AND THE LION
イタリア/フィンランド/アメリカ出身の3人を中心とする人気多国籍シンフォ・グループ、グリム童話を題材とする2部作の前篇を描く2021年作!
1,890円(税込2,079円)
TRUSSONIC〜TOWA KITAGAWA TRIO〜/EARTH PRAYER
女性ピアニスト、北川とわ率いるプログレッシヴ・ジャズ・トリオ、21年リリースの5曲入りEP
1,818円(税込2,000円)
6月のカケレコ・ベストセラー、TOP10を大発表いたします!
プログレの本場イギリスのハイレベルな新鋭バンドたちを一挙ピックアップ!
90年代以降のプログレシーンを盛り上げる北欧スウェーデンやイタリアに負けじと、本場イギリスからも、イエスやジェネシスやクリムゾンなど往年のグループのDNAを継いだ好グループが出てきております。注目の作品をセレクトいたしましょう。
ジャケットに製造上のものと思われる線状の圧痕がございます。ご了承ください。
スコットランド出身の実力派シンフォ・グループ、23年作!全3曲の大作主義で、古代文明を想起させるようなアラビアンな音階や、深いエコーをかけた音響処理が印象的なシンフォニック・サウンドが持ち味。全編ミステリアスな雰囲気が漂うプログレらしさ満点の逸品!
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