後にARGENTに参加するヴォーカル&ギターのJOHN VERITYをリーダーとするグループ。74年の1st。ギター、ヴォーカルともにさすがの存在感。ヌケが良くコシのあるサウンドのリズム・ギター、悦に入った顔が浮かんでくるようなブルージーかつメロウなソロともに絶品。ハイ・トーンのシャウト・ヴォーカル、ソフト&メロウな歌い回しともにヴォーカルも存在感抜群。すべての曲をJOHN VERITYが作曲していますが、ヌケの良いキャッチーなメロディも魅力的です。英ハードの好盤。
【リスナー寄稿記事】「やはりロックで泣け!」第一回 PHOENIX の「A Woman Like You」
2017年まで連載されていた舩曳将仁氏によるコラム、「そしてロックで泣け」に喚起され、リスナーさんが「泣ける音楽」を紹介してくれました!
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John Verity Band! まさにこれを聴かずには死ねない名盤!!(2 拍手)
ひろきさんさん レビューをすべて見る
John Verity band!この名前を聞くたびに、1970年代に京都出町柳に存在したロック喫茶、「ニコニコ亭」を思い出します。真っ暗闇の中、大音響 で流れ出たのは、" So Hard So Long"、 J. Verityの徹底した狂おしいほど泣きまくったギターフレーズの嵐、心に突き刺さるハイトーンボイスには完全にK. O.された思い出があります。この空間はまさに桃源郷でした。ここは徹頭徹尾マニアックな選曲で、hard rock maniaの心を鷲掴みにしていました。
ところが問題は、この当時、気に入ったレコードの入手が極めて困難なことでした。なかでも"John Verity Band"はその典型的なアルバムの一つでした。私は80年代に入ってからプレミアム価格で東京にある某店でイギリス原盤を購入しましたが、自分の中では最高レベルの評価に値する作品なので今回、CDとして再びこちらで購入することにしました。
まずA面の"School Girl"はソフトなアルペジオから入りますが雰囲気が一転して、彼らしいハードな展開に変化していきます。この流れはhard rock fansにはたまりません。またレコードB面にあたる曲の流れが特に素晴らしく、track 6 〜 9は誰もが納得できる作品となっています。それと、アルバムジャケットに写っている彼が使用している3 pickupsのホワイトボディSGは当時としては珍しいもので、ギタリスト達にとっては垂涎の的でした。
この後、彼はArgentに加入しますが、正直言って彼の存在は薄いものでした。何と言っても次のband, Phoenixで彼の才能が開花します。Phoenixのアルバムに含まれている作品群の原点となるのがこのJohn Verity bandのアルバムであると言えます。例えば、先ほど述べた、"So Hard So Long"はPhoenixでは"Woman Like You"がその発展形であると考えられます。その他、展開的にまた雰囲気が類似している曲がいくつか見受けられます。このPhoenixのデビューアルバムも家宝にしたいほどの出来栄えです。
紆余曲折を経て、今も彼は音楽活動を継続しています。ギタリスト、コンポーザーとしての魅力はもちろんのこと、何と言っても最大の持ち味であるハイトーンボイスが今も健在です。時々、Phoenixとしても活動をしているのでまだまだ彼からは目をなはすことができません!