POCE1173(STRANGE DAYS) 【2007年発売CD】
紙ジャケット仕様、2007年オリジナルリマスター、定価2800+税。
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 軽微な折れあり
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異種格闘技戦(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
アレアにまつわるこんな逸話を聞いたことがあります。ギグの会場で「ホール・ロッタ・ラブ」をリクエストされ、メンバーの誰も曲を知らなくていつもの即興合戦をやってしまい、聴衆を怒らせた、という。わたしは話半分に聞いております。だって、ストラトスはこんなにスタンダード曲を知っているではないですか。ただ、デメトリオ・ストラトスがブルーズを、ストレートに歌うという違和感ありまくりのライブではあります。「ロング・トール・サリー」なんて、リトル・リチャード再来かと思うレベルで、ポール・マッカートニーより上手いほどです。
うれしいのが10分にわたっての「ブーム・ブーム」。ジョン・リー・フッカーより全然華やかで、パガーニのギターを真似たバイオリン・ソロ入りです。ストラトスは、ダミ声の次にホヨヨヨヨというヨーデルが入るという。パオロ・トファーニの攻撃的ギターもよろしい。
いわゆるプログレ専科の人には、何が楽しくてロックンロールなどやっているのだろう、という印象かもしれません。渋谷陽一氏が、スーパー・グループについてこんなことを書いています。デイビッド・ボウイ、ジェフ・ベック、ポール・マッカートニー、ロジャー・テイラー、キース・エマーソンというグループがあったとして(メンバーはうろ覚えですが…)、このバンドが何を演奏できるか。「ハウンド・ドッグ」がせいぜいではないか。それはロックの次世代を暗示させるものにはならないはずだ、と。
渋谷氏の言っている気配も確かにあるのです。わたしはストラトスやパガーニの積極的意思を信じたいところです。