いぶし銀の名ギタリストZal Cleminsonのギターが冴え渡る、牧歌的かつエッジの効いた英ハード・ロック名作、70年リリース1st
1,690円(税込1,859円)
ジャケットはロジャー・ディーン、VERTIGOからリリースされた70年作、ユニークな曲進行が耳に残る個性派ブリティッシュ・ブルーズ・ハード
1,390円(税込1,529円)
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改めてわが国を好きになってしまう(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
カバーアートの趣味だけ見れば、タイ・フォンと似たものです。デビュー時期も近いし。しかもサムライ趣味を彼らは2作続けているのです。これもタイ・フォンと同じです。6曲目に「レッド・サン」という曲がありまして、日本好きであることは明白です。ところが出た時にわが国は軽くこの音を無視しました。ハードロックが全くお呼びでない時期だったからです。このCDは、2018年と2021年に復刻されています。今になってみんなが忘れていたストライフがよみがえったことに不思議な気持ちです。
音は、若干パンクに似たギターの速いリフが特徴のパワートリオ。ハードロック好きの人がこれを今聴いて、感銘受けないわけありません。特にメランコリックな「レット・ミー・ダウン」は好きになってしまいます。特に東洋を意識したメロディが出てくるわけではありません。しかし湿り気と潔さが同居する音に、日本を感じてしまうのがやっぱり不思議です。録音していたスタジオでは、隣でブラック・サバス、逆隣にゲイリー・ムーアが同居していたそうで、両方のバンドともこの音を気に入ってアドバイスしていたんだとか。だんだんこの音を聴きたくなってきませんか。
現在「君たちはどう生きるか」と「ゴジラ-1.0」が、ハリウッド映画に伍して北米の観客を動員し続けています。わが国文化は捨てたものじゃない、と認識を新しくしているところです。2023.12.19