盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ ケースツメ跡あり、若干カビあり
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ブルーズ界で最もワイルドな男(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ヤードバーズやマディ・ウォーターズもやっている「アイム・ア・マン」は、「クロスロード」や「スリル・イズ・ゴーン」を抑えて、最も有名なブルーズ曲と言えるでしょう。渋谷陽一とピーター・バラカンの対談で、渋谷がえんえんとブルーズは暗いぜ、と話すシーンがあります。それに対してバラカン氏は、ブルーズは怨嗟や嘆きの音楽ではないと諭すくだりがあります。ボ・ディドリーのブルーズは、ひたすらエネルギッシュで元気です。
ボ・ディドリーはボクサー出身なのだそうで、ブルーズ・マンでこのパターン多くないですか。少なくとも喧嘩っぱやい、という評判は、あらゆるブルーズ・マンについて聞く話です。彼は指が太い余りに複雑なコードを押さえることができず、ぐっとネックを握りしめて左手自体を上下させるスタイルでした。ワイルドですねぇ。細かい技なんて気にせず、大らかで派手なビートこそ、彼の持ち味です。
エド・サリバン・ショーに出演したとき、サリバンとの打ち合わせで「16トン」を演奏する段取りになっていたのだそうです。ところがボは、突然自分の「ボ・ディドリー」を演奏してしまい、10年間テレビ出入り禁止になったのだとか。骨のある人ですね。こういうエピソード大好きです。さて、このアルバムには「フー・ドゥ・ユー・ラブ」も入っています。はじけるボーカルとギターを聴いていると明日への勇気がわいてきます。