ECLEC2694(ESOTERIC) 【2019年発売CD】
デジパック仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲。
古き良き英国にタイムスリップしたかのようなA面、年老いて穏やかに昔を振り返るようなB面、どちらも郷愁に満ちた繊細なサウンドが絶品…。元ANIMALSのSSW、哀愁溢れる自叙伝的コンセプト・アルバム。
アニマルズのオリジナル・キーボーディストとしても知られる英SSW、アラン・プライスによる74年ソロ作。彼自身の自叙伝的コンセプトアルバムとなっており、A面では「Yesterday」をテーマに英国のミュージック・ホール文化を思わせるノスタルジックな楽曲を、B面では「Today」をテーマにモダンで洗練された楽曲を聴かせています。どちらのサイドも彼の繊細で柔らかな歌声と郷愁に満ちたメロディが存分に堪能でき、気品ある管弦アレンジも絶品。KINKSやPROCOL HARUMなど、英国的哀愁に満ちたロック好きは必聴の一枚です。
英プログレ・バンドの代表格ムーディー・ブルースのフルート奏者&ヴォーカリストのソロ作などから選曲されたコンピレーション。
2,390円(税込2,629円)
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人生の悲喜交々を音楽にしたかのうような名作(3 拍手)
waterbearerさん レビューをすべて見る
Alan Price氏が何者か、在籍していたANIMALSは有名だとしてもどんな曲を演っていたか。カケレコさん企画で新品CDを頂戴し、本作に出会うまでは知らなかった。
1974年のソロ4枚目。とにかくAlan氏と本作に関しての情報がほとんどない。
逆に主観だけで聴けたのはよかったと思う。
アナログ盤ではA面がYersterday side、B面がToday sideとなっていたようで、タイトル曲はそれぞれにオーケストラバージョンとバンドバージョンが収められている。
B面はAlan氏自身がANIMALSのオリジナルメンバーでKey担当。本作ではピアノを中心にシンセサイザーも導入。時代ならではのシンセリード音がいい味わい。
楽曲は英国ポップらしい「すっとぼけ感」「ほのぼの感」を軸にすっきりとまとめた小曲たち。これが実に耳なじみいい。John G.PerryとかCaravanとかが好きな人は気に入るかも。
逆にオーケストラを使ったA面の楽曲が古臭く聞こえてしまうのが残念。メロトロンを使わないMoody Bluesっぽさ(注:Moody Bluesが古臭いという意味ではない)がB面ときっぱり二分しているような印象があり、CDだと連続再生になるのでそこがますます強調されているように聞こえる。
彼自身の声はさすがに上手い。優しく、力まず、味わい深い。彼の人生の悲喜交々を表現しているらしいので集大成的なアルバムなんだと思う。ぜひコレクションに加えてほしい1枚だ。