チリ産テクニカルプログレ・バンドERGO SUMの99年2nd。前作同様ヘヴィーにのたうつメタリック・ギターを軸として、そこにフルートが熱い演奏で絡みつくテクニカル・プログレを展開していますが、ヴィブラフォンの幻想的な響きが存在感を増しておりアンサンブルに新たな表情が生まれているのが本作の特徴。ヘヴィーでテクニカルという印象だけではない、各楽器の音の性質を生かした豊かな表現力を持ったアンサンブルへと進化Sているのがわかります。また一曲の中に静と動の振れ幅の激しい展開を盛り込んでいた前作に対し、本作ではリリカルな静の楽曲とハード・ドライヴィンに疾走する動の楽曲と曲ごとのカラーがはっきりと分けられるようになり、作品としてのメリハリがありかなり聴きやすくなっている点も好印象。これはチリのみならず南米ヘヴィー・プログレという観点で見ても出色の完成度と言えるでしょう。傑作です。
DANIEL VEGA/LA NOCHE QUE PRECEDE A LA BATALLA
スペインのシンガーソングライター、76年作、テクニカルなベース、流れるようなエレピ、ジャジーなサックス&フルートによる緩急自在なアンサンブルが印象的
790円(税込869円)
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