69年結成のジャーマン・ロック・バンド、72年デビュー作。18分+20分という大曲2つで構成された、なかなかアクの強いヘヴィ・プログレを展開。ズシズシと重く刻むリズム、ギュンギュンと不気味なトーンで鳴り続けるリフ/リズム主体の左チャンネル・ギター、比較的まともな歪みのトーンで主にリード・プレイを担う右チャンネル・ギター。サイケデリックなトリップ感とハード・ロック的エッジを効かせたインプロヴィゼーションを中心に聴かせたかと思うと、クラシックっぽい旋律が出てきたり意外とこなれたジャズ調になったり、やたらと力の入ったドイツ語のヴォーカルが飛び込んできたりと、あふれ出るアイデアをそのままぶち込んでいったかのような先の読めないサウンドが強烈です。これは数あるクラウト・ロックの中でもかなりの曲者と言えるのではないでしょうか。怪作!
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