LOST WORLD BAND(LOST WORLD)/OF THINGS AND BEINGS
現代ロシアを代表する3人組プログレ・バンド、2016年作5th、圧倒的にまばゆくテンションみなぎるサウンドで駆け抜ける一大傑作
2,290円(税込2,519円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 小さいケースツメ跡あり、圧痕あり
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破綻寸前の緊張感(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ドゥルティ・コラムとバンド名はついています。でも、デビュー盤は彼、ビニ・ライリーのソロ・アルバムと呼ぶのが正確で、プロデューサー、マーティン・ハネットがリズム・ボックスでビート部分をつくっていただけです。セカンドで、ドラマー、ブルース・ミッチェルが参画して、やっとバンドらしくなります。実際、ドラムズが加わったことで内省的色合いが若干やわらいでいます。ただ、このギターとビニがつぶやくスタイルの音楽を、環境音楽、癒しと捉えるとえらいことになるようです。
タイトルの意味がやっとわかりました。ロッタ・コンティニュアの略だったのです。70年代にイタリアで活動していた極左過激集団の名前だそうです。ドルッティというのも、たしかスペインの義勇隊の司令隊長の名前だったと思います。ビニ・ライリーは何とたたかっていたのでしょうか。彼は何かを傷つける意図でこの音楽をやっている。そうでなければ、パンクの英国でデビューできなかったはずです。わたしはこれがどうにもパンクに思えなくて…。
だいたい同じような曲で、メランコリックなメロディが絶品です。ビニ・ライリーが即興でギター、ピアノを弾き、ブルーズがリズムを叩くだけの制作でしょう。あまりにも静かな音は、死の影さえただよいます。わたしはドゥルティ・コラムの音は、ファーストと、このセカンドで極まると思っています。2023.09.07