SIREENA2118(SIREENA) 【2013年発売CD】
デジパック仕様。
FREE風の明るいハードロックかと思いきや、ドラマチックなピアノが鳴り響いたり、フロイド『おせっかい』系のメランコリックな曲調があったり、かと思えばスティーヴィー・ワンダーのごとき軽快なクラビネットが跳ねたり、この「何でもあり」感、まさしくジャーマン!
ドイツ出身のハードロック/アートロック・バンド、76年デビュー作。冒頭から、タイトで躍動感溢れるリズム、コシのあるトーンのリズム・ギターで軽快に飛ばすギター、しゃがれた歌声のソウルフルなヴォーカルによる、フリーを彷彿させるハード・ロックが炸裂!R&Bフレイヴァーな女性コーラスが入ったかと思うと、ブレイクでは、ピアノとアコギによる気品漂うパートに突入したり、さすがジャーマン産、一筋縄ではいきません。2曲目もフリー風のギターリフがベースですが、グルーヴィーなのかサイケデリックなのかプログレッシヴなのか判別不明な個性溢れるオルガンが入ってきて、う〜む、ジャーマン恐るべし。ラスト曲などは、いかにもジャーマンな冥想的なシンセではじまり、『おせっかい』あたりのピンク・フロイドのメロウな楽曲のようなメランコリックな世界を聴かせたかと思うと、スティーヴィー・ワンダーばりの跳ねるクラビネットが炸裂したり、最後まで一筋縄ではいきません。よく見るとジャケのセンスも謎だし、ジャーマンらしさいっぱいのハード・ロック快作!
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