18年リマスタリング、定価1300+税。
ウエストコースト・ロックに影響を受けた爽やかなサウンドながら、ビートリッシュなニッチ・ポップ的感性も滲ませる愛すべきフォーク・ロック。
ドノヴァンのマネージャー、Ashley Kozakによって結成されたバンド、72年1st。BEE GEESのような爽やかなコーラスが全編に響き渡ってとても気持ちが良いです。アコースティック・ギターやピアノ、軽やかなドラムのアンサンブルで、CS&Nなどのウエストコースト・ロックに影響されたフォーク・ロック・サウンドを展開。2ndのようなビートリッシュなメロディは今作ではまだ聴けないものの、ほんのりと英国の陰影をにじませた米憧憬フォーク・ロックとしては申し分ない作品です。CRESSIDAのKevin McCarthy、JONESYのBernard Hagley、FUZZY DUCKのPaul Francisなどがメンバーです。
・MATTHEWS’ SOUTHERN COMFORTなどの米憧憬英フォーク・ロックが好きな人
・BEE GEESやHOLLIESなどのハーモニー・ポップが好きな人
・夏の午後、冷たい飲み物を飲みながらくつろぐ時
Donovanのマネージャー、Ashley Kozakが呼びかけて71年に結成したバンド。
ロックとポップと、英国フォークの融合を目指していたそうです。
メンバー
BEE GEESのような高音のコーラスが全編にわたって効いており、非常に爽やかです。
メンバーのほとんどがヴォーカルをとっており、互いを引き立てて複雑に絡むボーカルがとにかく美しいです!
♪Try Again
♪Where You Are (Where I Belong)
ウエストコースト・ロックを思わせる開放的で軽やかなフォーク・ロックなのですが、メロディには少し湿り気があり、英国ならではの奥行を感じさせてくれます。
♪Saying Goodbye
それにしてもこの作品、メロディの良い曲が何でこんなに沢山入っているのでしょうか。
程よくメランコリックなポップさ加減が、たまりません。
と、思って調べてみると、中心人物Terry Shaddickの作曲センスがずば抜けているようです。
ドノヴァンのマネージャーAshley Kozakも、Terryのソングライティングに目を付けてグループを結成したのだとか。
Terry Shaddickは後にオリビア・ニュートン・ジョンの「Physical」を作曲して、ヒットさせたりしています。
いかがでしたでしょうか。新しい音楽との出会いとなりましたら幸いです。
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劇的なソフトロックで拾い物(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
キャパビリティ・ブラウンやセイラーのような見事なコーラスとメロディが印象的なグループです。しかし、本国ではほとんど無名に近かったらしく、72年米国ツアーでのパフォーマンスで知られているようです。わたしも最初、米国のグループだと思っていました。2枚しか残していません。基本は穏やかなソフトロック調であります。「ウェア・ユー・アー(ウェア・アイ・ビロング)」では、オルガン、エレクトリック・ギターを強調したメランコリックで劇的な展開を見せます。「ウォーク・アロング・ザ・ロード」「サンキュー」は、サイモン・ガーファンクル、ビージーズに匹敵するような王道ポップスです。
ライナーによるとドノヴァンのマネージャーが、テリー・シャディックの作曲能力を買ってスカウトしたことがきっかけだった、とあります。英国フォークやポップスと違うところは、参加しているメンバーのキャリア。ドラムズのエリック・ディロンはファット・マットレス出身。ボーカルとベースのケビン・マッカーシーはクレシダのメンバー。ベースがジョン・ペリーとあります。キャラバン、クアンタム・ジャンプの人ではなく、グレープフルーツやクリフ・リチャードのほうの人。
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