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TEMPUS FUGITなど素晴らしいバンドを排出するROCK SYMPHONYからリリースされたブラジルのシンフォニックロックグループのライブアルバム。
2012年作ですがライブ録音自体は05年のテイクを使用しているようです。
やはりフルートやヴァイオリンの存在がバンドに貢献している点がポイントであり、軽やかに響く様子は重厚なバンドサウンドとの眩いコントラストを描きます。
また全体的にイタリアンロックとの共通点を多く感じるものの、ポルトガル語で歌われる哀愁のメロディーが響けば一気に南米の爽やかな風が吹き抜けます。
ライブ作ということもありスタジオ作よりもハードなアンサンブルで迫るシンフォニックロックは聴き応え充分です。
08年作
Andrew Roussakはロシア出身ドイツ在住のキーボーディスト。
本作は06年作の出直しリマスター盤。
キーボード弾き倒しのクラシカルなプログレをベースにしつつ、
プログレメタル系のハードな畳み掛けも見せる今の時代らしい
キーボードロック作品になっています。
Little Tragediesなどのグループの名前が脳裏に浮かんで
しまいますが、同じ東欧ロシア出身の血なのかもしれません。
ただ、Little Tragediesほど硬質でもなく、もう少しマイルドな
雰囲気を持っています。
キーボードプログレではお約束のクラシック曲カバーですが、
今作では「主よ、人の望みの喜びよ」を取り上げており、各種
キーボードとオケに支えられて盛り上がるところはまさに
この手の作品の醍醐味と言えるでしょう。
ELP、ウェイクマンから続く一連のキーボードプログレファン
ならば是非押さえておきたい作品ですね。
08年2nd
1stがアコースティックな雰囲気を大事にした非ネオプログレの佳作と
なったイギリスのグループ。
CamelやGenesisが魅せた叙情性を独自解釈でデフォルメし今に甦らせた
ようなサウンドで、なめらかで上品、そして牧歌的な落ち着きを持った
傑作と言えると思いますが、叙情性を売りにしているからと言って音が
ダレたり垂れ流しになったり、雰囲気作りに終始していないところが
素晴らしく、芯が1本しっかりと通った作品と言う印象。
キーボードは各種ビンテージ機材はもちろんですが、全編に取り入れられ
ているメロトロンがやはり別格で、アコースティックギターのアルペジオ
にメロトロンのフルートが乗れば、ファンタジックな昔話の世界が広がり
ます。
押す所も引く所も何もかも自然で、無理も押し付けがましさも無い、
素直に耳に入ってくる作品。
シンフォニックロックのファンタジックなコンセプト性の正当な
後継者というに相応しいグループでしょう。
メロウ路線のシンフォニックロックファンにはたまらない内容です。
03年再結成作
昨今のマイナーグループの再結成はファンにはうれしいサプライズ
ですが、このTRETTIOARIGA KRIGETも70年代に活躍したへヴィーな
プログレグループの1つ。
何と24年振りの再編というから、待ってみるものですね。
コンセプト自体は77年にすでに持ち合わせており、当時の録音データ
も積極的に取り入れてある点が大変貴重な、まさに時間を越えた
サウンドの完成となりました。
音楽性は当時の攻撃的なへヴィー路線を残しつつも勢いだけではなく
精神的、歴史的な重厚さを感じさせるベテランならではの作品になって
おり、重いアンサンブルにメロトロンがブワッと乗ると、彼らの再結成が
より現実味を持って迫ってきます。
アネクドテン系と言ってしまえばそれまでですが、一番重要なのは
彼らがアネクドテン系のオリジナル、元祖であると言う点です。
来日公演も果たし、これからも息の長い活動を期待したいところ。
06年作。
各方面から絶賛をもって迎えられ話題になった1枚。
マルチミュージシャン、Mauro Montobbioのプロジェクト。
LA MASCHERA DI CERAやERIS PLUVIAのメンバーがゲストで
参加という豪華な布陣がまず目を引きます。
内容は絶品のシンフォニックロックで、Camel系のメロウな雰囲気
を漂わせながらイタリア的な艶やかさも持ち合わせています。
また、アコギのフレーズによるものなのか、全体的にケルティックな
雰囲気があり、ERIS PLUVIA人脈の参加は良い人選ですね。
優美なシンフォニックロックファンは必ず満足できると思います。
77年作
Jean-Luc Pontyはフランスのヴァイオリニスト。
フランク・ザッパ、マハヴィシュヌ・オーケストラでの活躍は言うまでも無く、
彼がジャズロック、そしてフュージョンシーンに与えた影響は計り知れません。
フランスは実はMagma人脈を中心にとんでもない名盤、隠れ名盤が存在しており、
CDが希少だったりするためにあまり知られていないのですが、その中でもトップ
の知名度を誇っているのがJean-Luc Pontyと言うわけです。
さて、本作はAllan Holdsworth、Steve Smith、Daryl Stuermerという豪華なサポ
ート陣の凄さが目を見張る、言うまでも無い大名盤です。ジャズロックの聴き所と
いうのはやはりその切れ味の良いスリリングな曲展開と、バカテクなインタープレ
イの応酬だったりすると思いますが、そういったジャズロックの旨みを完璧に満た
しているアルバムの代表例です。とにかくメロディアスでありスリリングな楽曲群
に圧倒されます。Jean-Luc Pontyと前述の2人の超絶なソロ、Steve Smithの全くブ
レのないリズム、そして知名度こそ劣るかもしれませんが、ジャズ/クラシック畑
のキーボーディストで、サントラなどでの活躍が華やかなAllan Zavodのプレイも、
まるでPatrick Morazのごとくいぶし銀の絶品なソロを取ります。
非の打ち所ない、まさに完全無欠のジャズロック傑作です。
70年1st
オルガン中心としたハードな作風を得意としたドイツのグループ。
ブルースロックの雰囲気を基本に、クラシカルな部分も出しながら、なかなか
聴かせるバンドです。
オルガン中心として勢いよく攻める作風です。Inga Rumpfのソウルフルなボーカ
ルが個性的、現在はゴスペルシンガーだそうですが、それもうなずけます。
単なるブルースロックに終わらないところがポイントであり、その理由はやはり
ハードロックからクラシック、ジャズ、サイケデリックまでプログレ的に弾き分
けるキーボーディスト(名前から見て、恐らくフランス出身)の存在が大きいで
しょう。
クラシカルなオルガンロックの後にテンポを落としたブルースロックへとなだれ
込み、気だるくソウルフルなボーカルが響くと、なんとも言えない味があり文句
なしにカッコイイですね。
オルガンロックファンは必聴でしょう。
72年1st
イタリアのプログレバンドQUELLA VECCHIA LOCANDAの1st。
クラシカルなヴァイオリンを存分に堪能できるヘヴィープログレの傑作です。
冒頭からヴァイオリンのクラシカルなフレーズで幕を開け、爆発的なへヴィー
さで迫ります。イタリア以外では絶対にありえない素晴らしいへヴィーロック
を展開しつつ、ヴァイオリンが品格ある彩を添えており、フルートまで登場し
てギターとユニゾンしてしまったりする、へヴィーシンフォニックの理想系で
すね。押し引きのバランスも素晴らしいです。ヴィバルディのような優美な楽
曲も収録し、ここでもヴァイオリンは大活躍。もちろん引きのパートではアコ
ギとフルートの紡ぎだす叙情が素晴らしく、ジャケットのような淡い叙情を感
じることが出来ます。
楽曲的に洗練された2ndが代表作と語られているようですが、いやいや、どちら
も大名盤であり、必聴作でしょう。
01年作
アメリカらしからぬ翳りを帯びたサウンドメイクのグループの作品。
それもそのはずで、北欧代表グループであり、また最近ではイギリスの
THIEVES'' KITCHENの作品のプロデュースも行ったAnglagardのメンバー、
Mattias Olssonのプロデュース。
当然ながらAnglagard直系のメロトロン鳴りまくりの作品となっています。
ただ、メンバーの力量からかAnglagardほどの構築力はなく、まだ音の説
得力に欠けるかな、という印象。
とはいえ、そのプログレマニアっぷりは音を聴けば明らかであり、特に
Anglagard路線のダークなサウンドが好みなファンには好意的に受け入れ
られるでしょう。もちろんメロトロンファンも必聴作です。
79年 GONGから改名後の第1作
名盤「Radio Gnome Invisible」3部作を製作した後、リーダー格だった
David Allenらの脱退、その後「Shamal」「GAZEUSE !」「EXPRESSO II」
と発表を重ねる頃には、GONGのオリジナルメンバーは1人も居なくなって
しまいました。
その代わりアルバムを発表するごとにSTEVE HILLAGEやALLAN HOLDSWORTH
など腕利きのミュージシャンを参加させ何とかGONGとしての活動を継続。
サウンドのほうも、David Allen時代のGONGサウンドから徐々に変化して
ジャズロック的なアプローチになっていきます。
ARISTAに移籍し発表された本作は、バンド名をPIERRE MOERLEN''S GONGと
変更しての第1作。
MIKE OLDFIELD、DIDIER LOCKWOOD、STEVE WINWOODという豪華ゲスト陣の
プレイは当然一級品で、知る人ぞ知るといったDIDIER LOCKWOODのヴァイ
オリン、そして何と言ってもMIKE OLDFIELDのギターを大きく採用した
タイトル曲「DOWNWIND」は彼らの代表曲と言えるでしょう。
非常に個性的な名盤です。
08年3rd
どうみてもワーカホリックのThe Flower Kingsとその関連アーティスト達
ですが、こちらはThe Flower KingsのベーシストJonas Reingoldが指揮を
取るプロジェクトの4年ぶりの3rdです。
The Flower KingsからはRoine StoltやTomas Bodinの参加もあり、また、
Jonas Reingold自身が参加するThe TangentからAndy Tillisonも加わり、
身内ごちゃ混ぜなラインナップなのですが、これだけ豪華メンバーならば
内容は保証できるでしょう。
特にAndy Tillison、Tomas Bodinの存在は楽曲の質感に大きく反映され
ており、キーボードサウンドが大活躍。
音楽的にはThe Flower Kings直系のサウンドですので、The Flower Kings
ファンは必聴の内容かと思います。
08年3rd
フィンランドのメロディアス系プログレバンドの3rd。
昨今のプログレッシブメタル色も感じさせつつ、メタル
嫌いなファンにもなかなかアピールできそうな作品です。
英国ポンプや、最近だとFROSTのようなパワフルな音を
軸に、あくまでメロディアスさに重点を置いた充実の内容
であり、後半には儚げなフルートも登場して、北欧的な
清涼感を演出しています。
安定したボーカルと分厚いコーラスワークは、彼らがあくまで
メロディー志向のプログレバンドだということの証でしょう。
前半はメタリックな雰囲気に驚きますが、中盤、後半に
なるにしたがって、レトロなプログレッシブロック色が増し、
聴き終ることには虜になっている、そんな作品です。
79年2nd
フランスのキーボード系といえばまず真っ先にJean Michel Jarreが
思い浮かびますが、FRANCOIS BREANTも近からず遠からず。
カラフルなのにどこか冷たいシンセサイザー、そして硬めの
アンサンブルは共通していますが、FRANCOIS BREANTは
あくまでプログレ。
Jean Michel Jarreのような機械的なアンサンブルではなく、あくまで
バンド主体なので、プログレファンにはキーボードシンフォニック作と
して問題なく聴かれるでしょう。
Didier Locwood含むMAGMA人脈が参加していることもプラス点。
81年2nd
オランダのシンフォニックロックグループの作品。
まるでドイツのエレクトロ系のような浮遊感のあるオープニング
から、メロトロン、シンセサイザーをベースにしたマイルドなシ
ンフォニックサウンドを聴かせます。ところどころでシンセサイ
ザーのノイズや環境音をコラージュした前衛的なパフォーマンス
も見られるなど、情景を想起させるような音像が特徴でしょう。
楽曲は1st〜7thまでのMovementで構成されており統一感を感じさ
せるところや、ゆっくりと流れに身を任せるような自然な展開な
ど、フランスのClearlightなどとも近いものがあります。
同郷AYREONのArjen Anthony Lucassenがゲストでプレイしている
のがとても意外ですが、よくマッチしているほか、ヴァイオリン
奏者のゲストなどもあります。
メロトロンの使用頻度が多いのでその筋のファンの方はオススメ。"
08年作
唯一作にしてアメリカンプログレの名盤「STAINED GLASS STORIES」
からおよそ30年ぶり。
ほとんどが当時のオリジナルメンバーでの再結成となったCATHEDRAL
の作品。
内容は「STAINED GLASS STORIES」の世界観を現在に連れてきたよう
な、まさにCATHEDRALの音でした。
もともと様々なバンドの影響が見え隠れしつつ、Gentle Giant路線の
ごった煮な雰囲気を持っていたグループだと思いますが、本作でも
その音楽性に変わりはありません。
安易なネオプログレに走っていないところも好印象ですが、強いて言
えばハッとさせられるようなメロディーやフレーズが少ないことと、
サウンドメイクが雰囲気モノの粋を出ていないのが難点でしょうか。
とは言ってもこのあたりのグループは再結成しただけで拍手ですね。
プログレファンならばその瞬間に立ち会うべきです。
ゆっくりとウォーミングアップをして、これからコンスタントに作品
をリリースしてもらいたいものです。
07年1st
スイスの新鋭バンドのデビュー作です。スイスの現在進行形のシンフォ
ニックロックというと、Shakaryが有名なくらいで、あとはあまり馴染み
がないですね。そういえば90年代ポンプの名バンドとなったClepsydraも
スイスでした。ということで、現行バンドとしては久しぶりのスイス。
全体的にメロディーを大事にした歌心があるシンフォニックサウンドで、
メロトロンの使用や15分を超える大曲などプログレのアイコンもきっち
りと加えられている作品ですが、惜しいなと言うところが多すぎる作品。
メロディーが良いのにボーカルやコーラスが薄かったり、泣きのギター
をフューチャーしているのにソロが長すぎて凡長になってしまったり、
ちょっと無駄なところや雰囲気モノの粋を出ていないところがあります。
もっとアメリカンプログレやパワフルなメロディックロック方向へ持っ
ていって、コンパクトにブラッシュアップしたら大化けしたんじゃないか
と言うような作品。逆に言うとメロディー自体は結構良いのです。
もちろんスイスのグループは、古くはBlue Motionの頃から薄口でシンプ
ルなサウンドがひとつの個性になっており、このバンドもそういった意味
ではスイスのお国柄が生み出したサウンドメイクなのかもしれません。
もともとの感性はなかなかのものです、あとは楽曲を聴かせ方の問題。
まだ知名度もなく1stですから、これからに期待したいバンドです。
メロトロンがかなり使われているのでそちら系のファンも要注目。
73年1st
フレンチプログレ代表格の1つ、Clearlightのデビュー作。
浮遊感に溢れた名盤であり、ゲストの豪華さは尋常ではありません。
GONGからMAGMA人脈まで巻き込んだ傑作。ジャケットアートも素晴ら
しいですね、まさにこの音にしてこのジャケットです。
大曲2曲で構成されるこの作品は、Cyrille Verdeauxのクラシカルな
音楽性を、強力ゲストと共に絶妙なスペースシンフォニックサウンド
に落とし込んだ名盤。ジャーマンエレクトロのように浮遊感あるシン
セサイザーサウンドが詰まっており、ミニマルに展開していく様子は
ドイツのバンドのようですが、CLEARLIGHTの場合はあくまで根幹にク
ラシカルな雰囲気とフランスらしい気品があり、スペーシーなシンフ
ォニックロックとして聴くことが出来ます。
大曲2曲という長尺な構成とミニマルな曲展開と言うことで、音楽性は
全く違いますが精神性はMike Oldfield的とも言えます。1曲目のクラシ
カルで切なすぎるピアノの旋律などは「Ommadawn」の出だしを初めて聴
いたときの気持ちをよみがえらせます。ただ、病むほどに多重録音を繰
り返したMike Oldfieldと違って、CLEARLIGHTの音楽は明らかに「外側」
に向けられています。
余談ですが、シリル=ヴェルドーさんとはメールで何度もお話しした
ことがありますが、現在はフランスから離れてブラジルに移住され、
心理学者の方と結婚されたそうです。楽器類はフランスで処分してし
まい、セミリタイア状態だとおっしゃっていましたが、地元のTVに出
演したりしてCLEARLIGHTの楽曲を演奏することもあるそうです。
75年2nd
フレンチプログレ代表格の1つ、Clearlightの2nd。
「しゃぼん玉幻覚」というタイトルでファンにはおなじみですね。
1stに負けず劣らず凄まじいサポートメンバー陣で製作された、1stと
人気を分ける、こちらも名盤。
1stが極端に大作主義的だったわけですが、この2ndでは比較的コンパ
クトにまとめる方向になり、タイトル通り泡を想起させるS.Eを盛り込
みながらジャズロック的なサウンドを聴かせています。サポート陣も、
1stではスペースロック人脈で固められていた印象ですが、この2ndでは
Hatfield and the North、Zaoのメンバーなど、ジャズロックやカンタベ
リーシーンの人物の起用が目立ちます。
どんな音楽性になろうとも、シリル=ヴェルドーさんはクラシカルです。
各種浮遊感のあるシンセサイザーは健在で、ピアノの響きは澄み切って
いてどこまでも美しく、本当に個性的なプレイヤーですね。
1stと並び必聴盤です。
76年3rd
フレンチプログレ代表格の1つ、Clearlightの3rd、「狂った猿の物語」。
今回も前2作同様ゲストが豪華で、流動的なプロジェクトのフットワーク
の軽さを存分に生かしていますね。
初期のサイケデリックな質感から比べるとシンフォニックロックとしての
まとまりに秀でたアルバムと言うことが出来ますが、トリプルキーボード
と聞けば納得です。シリル=ヴェルドーさんはピアノを多く演奏している
ようで、クラシカルなピアノロックサウンドにDidier Lockwoodの弾き倒し
ヴァイオリンが絡まるところなどは圧巻。その分Clearlightがもともと持
っていたスペーシーな雰囲気は後退しており、独特の浮遊感が薄れて地に
足が付いたシンフォニックロックの趣が強くなっています。ただ、それで
もClearlightの音だなとすぐに分かるのは、やはりシリル=ヴェルドーさ
んの儚げでクラシカルなピアノによるものなのでしょう。Clearlightとし
ての活動を休止後はニューエイジやピアノソロなどに傾倒していくのです
が、それも理解できます。
純シンフォニックファンには、この3rdが一番オススメです。
78年4th
フレンチプログレ代表格の1つ、Clearlightの4th。
今回もDidier Lockwoodをはじめゲストが多く参加しており、華やかな音世
界を聴かせます。
1stから3rdまでの作品の集大成と言った見方も可能な作品であり、1st路線
の浮遊感あるスペースロックと2ndで取り入れたジャズロックテイスト、そ
して前作3rdでのシンフォニックロックはさらに磨きをかけ、絶妙に融合さ
れています。全体的に管弦セクションの充実が楽曲に彩をもたらしており、
Didier Lockwoodのヴァイオリンは当然ですが、サックス、フルートも取り
入れられ、夢見心地なサウンドを展開しています。すでにリラクゼーション
ミュージック的な展開も見られ、解散後のシリル=ヴェルドーさんの音楽性
の一端が発見できます。
ジャケットから想像できる通り、東洋思想の影響を受けて構築されたサウン
ドなのですが、特に音楽性が東洋的と言うことはなくシリル=ヴェルドーさ
んのクラシカルなピアノもいつも通りであり、東洋思想の影響は、やはりメ
ディテーショナルな雰囲気など、精神性の部分でしょう。
シンフォニック系からヴァイオリンロック、フルートファンなど、幅広くア
ピールする作品です。
テキサスのプログレバンドの作品。
一般的にはELP系キーボードロックバンドとして認知
されているアメリカプログレ初期の好盤です。
オルガンはクラシカルなフレーズを奏でつつ楽曲を
リードし、アナログシンセの使用もELPを想起させます。
リズム隊はドタバタしながら曲の重みを表現しつつ、
確実にボトムを支えます。
そして、彼らがただのELPフォロワーに終わらないのは
耳を劈くようなへヴィーなギターの音色。
まさにエマーソンとフリップの競演を見ているようで、
非常に斬新です。
キーボードは例外ですが全体的にELPほどのクラシカルさは
無く、どちらかというと勢いでゴリ押しするタイプの部分も
多くあるので、Atomic Roosterなどが好きな人にも気に
入られそうな雰囲気でした。
75年1st
浮遊感のあるシンセサイザーで幕を開けるフレンチプログレの代表格
グループの1つ、PULSARのデビュー作
デビュー作にして、すでに独自のスペースロックサウンドが確立され
ていることにまず驚きますが、スペースロックと言ってもあくまでも
シンフォニックロックをベースとしたものであり、あまたのスペース
ロックグループが持っているSF的な雰囲気とは印象が異なる点が興味
深いですね。もちろんそういったバンドたちに負けないほどの独特の
哀愁と、ある種の荘厳さも持ち合わせています。
全ての音色が今にも消えてしまいそうなほどに儚く、特に気だるいフ
ルートなどはジャーマンシンフォニック系でも聴いているかのような
深みと叙情に溢れ、目を細めてしまいます。
多少荒削りなところはあれど、聴いておいて損は無い作品。
07年再結成作
70年代にフレンチプログレの名盤をリリースした代表バンドの1つ。
オリジナルメンバーが集まり再結成した07年作。
70年代活動当時から独特の陰影というか、陰りを持った不思議なグル
ープであったわけですが、今作でもそのPink Floydにも似たメロウさ
は失わず、鮮やかな再結成を見せ付けてくれています。
なめらかに、流れるように進む展開からは、無理や押し付けの無い
自然体のPULSARの姿が見え、安心して聴いていられるアダルトなシン
フォニックロックです。
もう少し派手な抑揚が欲しいところもありますが、何も考えずに
ひたれる作品と言う意味ではこれで良いのかもしれないと思いますし、
もともとPULSARの魅力はアップダウンの少ないメロウさにあったと
考えればこれでよかったのかなと思います。
ともあれ、ネオプログレ色は皆無、再結成作としては十分に期待以上
の内容ですね。
76年1st
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
SUI GENERISのドラマー、Juan RodriguezやSERU GIRANのギタリスト、
David Lebonを中心に結成されたグループのデビュー作。
かなりストレートなハードロックをベースにした作品であり、プロ
グレ色は他のアルゼンチンプログレバンドに比べるとあまり強くあ
りません。しかし、一旦メロウな雰囲気になると南米特有の甘い叙
情がやってきて引き込まれてしまいます。
キーボードにはESPIRITUのCIRO FOGLIATTAが参加。
ギターロックの趣が強いためCIRO FOGLIATTAのプレイは決して派手
とは言えませんが、要所要所でピアノやオルガン、アナログシンセ
を用い、堅実なプレイを見せてくれます。
キーボードをベースにしたシンフォニックなサウンドを求めるファ
ンには聴きにくいところもあるかもしれません。
しかし、個々のメンバーのいぶし銀のプレイが聴ける貴重な作品の
1つであることは確か。南米プログレ深く入り込みたい方は押さえて
おいて損はありません。
73年作
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
マニアックながらプログレとの接点が多いヴァイオリニストの
ソロ作品。
内容は当時の時代性に反映されたサイケデリック/ブルースロック
を基調に、JORGE PINCHENVSKYのヴァイオリンが縦横無尽に駆け抜
ける作品。かなりテンションが高く、弾き倒し系ヴァイオリンロッ
クが好きな方は注目する価値があると思います。
サイケデリックな雰囲気の中でヴァイオリンが弾き倒し系の演奏を
しているというのは、よくよく考えると結構珍しいようにも思いま
すね。
JORGE PINCHENVSKYはアルゼンチンでこのアルバムをドロップした
後、Clearlightのコンサートに参加するなどし、プログレファンに
一番知られているであろうGONGの「Shamal」に参加、知る人ぞ知る
音楽家としての地位を築いていきます。
79年作
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
SUI GENERISでも活躍のキーボーディストの作品。
クロスオーバー、ジャズロックをベースにした、南米らしい女性
ボーカルが素敵な作品であり、前作の路線をさらに推し進めた
雰囲気となっているようです。
RAUL PORCHETTOの弾くエレピやストリングス系シンセサイザーの
伸びやかな響きも南米の情緒を感じされる温かみのあるもの。
ムダを一切省いた、洗練されたサウンドは目を見張るものがあり
ますね。
ジャズロックでもフュージョンでも甘みのあるシンフォニックサウ
ンドに聴かせてしまう南米プログレの心地よさを感じさせてくれる、
とても素晴らしい作品です。
78年作
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
SUI GENERISでも活躍のキーボーディストの作品。
Charlie Garciaのプロデュース、そしてSUI GENERISに加えALAS
やAVE ROCK人脈まで巻き込んでリリースされた本作は、南米の暖
かさを肌で感じることが出来る、ゆったりした叙情が素晴らしい
作品。
メロウ系のお手本のようなアルバムであり、南米プログレの懐の
深さ、そして雄大な音に目が眩みます。
歌モノとしても絶品且つ、シンフォニック、クロスオーバーが絶
妙なバランスで配置された、南米プログレの良いところが全部詰
まった作品であり、ジャケットのような、ホッと気持ちの和む瞬
間を閉じ込めたような魅力に溢れた好盤でした。
ドイツのシンフォニックロックプロジェクトの08年作。
もともとはマルチキーボーディストHanspeter Hessを中心にSpock\\\\\\''s Beard
トリビュートバンドとしてその歩みをスタートさせ、オリジナルプロジェク
トへと発展しました。
スペイン領カナリヤ諸島にあるランザローテ島への旅にインスパイアされた
コンセプトアルバムで、音楽的にはSpock\\\\\\''s Beard系のパワフルなアメリカン
プログレハードのサウンドを基調に、ドイツ産らしい広がりのある音像が素
晴らしいハードシンフォニックロック。キーボーディストが指揮を取るプロ
ジェクトと言うことで各種ヴィンテージなキーボードサウンドにも恵まれて
いるところが特徴的。
ところどころでプログレメタル的なサウンドも登場しますが、やはりハモン
ドオルガンなどレトロなキーボードサウンドが際立っており、スウェーデン
のPar Lindh Projectのようなキーボードロック系バンドとしてのダイナミズ
ムを感じさせます。また一方で、メロウなパートの叙情はドイツ産ならでは
の深みを持ち、気だるく泣くギターをフューチャーしたセンチメンタルな楽
曲もやはり素晴らしいもの。
上記Spock\\\\\\''s Beardトリビュートバンドのメンバーを含む10人近いゲスト陣の
サポートを受け製作された、ハードシンフォニックロックの好盤です。"
83年1st
アルゼンチン産プログレの名盤と言われているデビュー作。
キーボードサウンドやドラムによることもあってかサウンドは
やはり80年代の音になっていますが、押し付けることのない
自然な南米プログレを展開しています。
洗練されたリズムセクション、ツインキーボードによるシンフォニッ
クロックの理想形なアンサンブル、そしてキャッチーさを持ったメロ
ディーから紡がれていく叙情。変拍子を取り入れても決して大袈裟に
ならない、もちろん地味なわけではなく、Camel系メロディックロック
という見方も可能なほどにメロディアス。
時代的に微妙な作品としてはかなりの高水準であり、70年代の作品と
して聴くことも十分に可能です。南米屈指の名作の1つです、是非押さ
えておきましょう。
08年作
ポーランドを代表するグループであったCollageのMirek Gilが新た
に結成したバンドの作品。内容はCollageよりも同国Satelliteの系
譜になるであろう雰囲気を持ったものです。ポーランド在住の日本
人の女性ヴァイオリニストがパーマネントメンバーとして参加して
おり、キーボードがゲスト扱いと言うのがシンフォニック性を持っ
たバンドとしては意外ですね。
全体的にはハードなアンサンブルもあるのですが、落ち着いた渋い
メロディーや緩やかに流れる曲展開からか、耳に優しいメロディッ
クロックという印象。キーボードはあまり主張せずになめらかなパ
ッドやメロトロン系音色を奏で、シンフォニックな旨みはむしろ要
所要所で登場するヴァイオリンやゲストのフルートに負うところが
大きいです。もちろんMirek Gilのメロウなギターワークも健在。
プログレフィールドでの経験値の高いメンバーが織り成す、味わい
深い作品となっています。
72年唯一作
名前がどんどん変わるイタリアのグループです。
もともとはFlea On The Honeyとして71年にアルバムをリリース、そして72年
にメンバーは固定のままFLEA名義で本作を発表、その後75年にはEtna名義で
リリース、この時もメンバーは固定です。バンド名が変わるたびに微妙に音
も変化しており、Flea On The Honeyではフルート入りオルガンロック、本作
FLEAはブリティッシュの影響が強いハードロック、そしてEtnaはジャズロック
を演奏しています。
Etnaでのリリース後にAgostino MarangoloとAntonio Marangoloの兄弟が
Goblinに参加したと言う事が話題に上がりやすいバンドです。
さて、FLEA名義での本作は、各人のテクニックを発揮しつつかなり勢いでゴリ
押しするタイプのハードロック作品となっています。
お世辞にも構築的なサウンドと言うことで聴かれるべき作品ではないので単調
に感じてしまう所もあるかもしれません。
音はLed Zeppelinなどのブリテッシュハードのイメージが一番近いでしょう。
ギターソロを完全に食ってしまっているAgostino Marangoloのドラムがやはり
聴き応えがあります。
無骨なハードロックファンには受け入れられそうなアルバムです。
変化に富んだ作品が好みな方はEtnaから聴かれると良いと思います。
名前がどんどん変わるイタリアのグループです。
もともとはFlea On The Honeyとして71年にアルバムをリリース、そして72年
にメンバーは固定のままFLEA名義で本作を発表、その後75年にはEtna名義で
リリース、この時もメンバーは固定です。バンド名が変わるたびに微妙に音
も変化しており、Flea On The Honeyではフルート入りオルガンロック、本作
FLEAはブリティッシュの影響が強いハードロック、そしてEtnaはジャズロック
を演奏しています。
Etnaでのリリース後にAgostino MarangoloとAntonio Marangoloの兄弟が
Goblinに参加したと言う事が話題に上がりやすいバンドです。
本作はEtna名義で前述通りジャズロック/クロスオーバー色を全面に出した
スリリングなサウンドを展開しており、完全なフュージョンサウンドへの移
行がなされる前の硬めなサウンドメイク。Fleaが重厚なハードロックであっ
たことを考えると驚くほどの変わりようであり、Fleaの音楽性が凡長に感じ
るファンは是非こちらをオススメしたいですね。同系統のIl Baricentroなど
と並んで、イタリアンジャズロック名盤です。
08年3rd
古くはEstructuraから最近ではTempanoなど、数は決して多く無いながらも
相当レベルの高いプログレバンドが出現しているヴェネズエラ。本作はギタ
リストRAIMUNDO RODULFOのソロプロジェクト名義の作品。
RAIMUNDO RODULFOはスパニッシュな香りのするアコギ、かなり早弾
きでユニゾンもこなすエレキを使い分け、サポートのバンドとオーケストラ
楽器が爽やかに絡むという作風。明瞭なシンフォニックプログレを展開して
おり、ボーカルはメロディアスで歌心に溢れています。フルートなどの効果
的な使い方などは、スペインのCamelと呼ばれるGOTICのようです。かなりテ
クニカルにも関わらず、無理がなく聴こえるのは彼らの楽曲構築の上手さと、
南米の懐の深さでしょう。
今回で3rdということは過去2枚の作品がリリースされていたと言うことにな
りますが、本作が出世作なのかどうなのか。なぜこれまで注目されずに来た
のかが不思議です。超大曲主義を採用していますが、30分や20分の大曲がと
ても早かった。そのくらい密度が濃い作品。南米、スパニッシュファンはま
ず聴いて損は無い他、フルートなどの管弦系がお好きな方にもオススメ。
71年1st
EMTIDI、Hoelderlinなどの名バンドを生み出したドイツのPilzレーベル。マッシュ
ルームのトレードマークがなんともいい味を出していますが、Broselmaschineもそ
んなPilzレーベルからドロップされたアーティスト。
前述のアーティストたちもそうであってように、Pilzレーベルのアーティストと言
うのはかなりクセのあるサイケデリック感、浮遊感を持っており、ロマン派の象徴
のようなフォーク/ロックを演奏するのですが、Broselmaschineはわりと正統派のド
リーミーなフォークも演奏しており、聴きやすい作風と言えるでしょう。前半は、
素朴な男女ヴォーカルを擁し、アコースティックギターに乗って切々と歌い上げる
楽曲であり、ジャーマンフォークのロマンティシズムに溢れています。中盤になる
と、フルートやタブラなどが効果的に使われ始め、徐々にPilzレーベルの音へ。後
半は曲の尺も長めになり、シタールなどを駆使しEMTIDIなどに見られた独特の浮遊
感を感じるサウンドを展開します。メロトロンの儚さも素晴らしい。
最小限の楽器群が奏でる、当時の空気を詰め込んだジャーマンフォーク名盤です。
"
09年作
イタリアンプログレ代表格OSANNAの09年作。
Van Der Graaf GeneratorのDavid Jacksonと手を組み素晴らしい作品を産み
落としました。カバー曲として、Van Der Graaf Generatorの楽曲、そして
イタリアのプログレバンドであるCitta Frontaleの楽曲を収録、そのほかは
彼らのディスコグラフィーから満遍なく取り入れられており、全プログレフ
ァン必聴の名盤に仕上がっています。
-曲構成と収録元のアルバム一覧-
1.Tema - Milano Calibro 9
2.Animale Senza Respiro - Palepoli
3.Mirror Train - L\\\\\\''uomo
4.L\\\\\\''uomo - L\\\\\\''uomo
5.\\\\\\''A Zingara - Taka Boom
6.Ce Vulesse Ce Vulesse - Taka Boom
7.Fuje \\\\\\''A Chistu Paese - Taka Boom
8.Il Castello dell\\\\\\''Es - Landscape Of Life
9.Oro Caldo - Palepoli
10.My Mind Files - Milano Calibro 9
11.L\\\\\\''Amore Vincera di Nuovo - L\\\\\\''uomo
12.Everybody\\\\\\''s Gonna See You Die - L\\\\\\''uomo
13.In un Vecchio Cieco - L\\\\\\''uomo
14.Vado Verso una Meta - L\\\\\\''uomo
15.Solo Uniti -(Citta Frontale)
16.Theme One -(Van Der Graaf Generator)
17.There Will Be Time - Milano Calibro 9
76年1st
Iraklisは、AkritasやSocrates、Aphrodite''s Childと共に、ギリシャの70年代
プログレを代表する存在であり、このデビュー作は、EMIから発表されたプログ
レッシブロックへの接近が顕著な作品です。
Latte E Mieleの「受難劇」のような雰囲気の華麗なオープニングから、ストリ
ングス隊と混声合唱を交えてクラシカルに展開されていきます。ギリシャ特有の
土着感が本当に素晴らしく、オーケストラセクション、そしてヴァイオリンやフ
ルートによるシンフォニックな味わいに負けじと、民族楽器、そしてメロトロン
をはじめ、レトロ且つ多彩なキーボードサウンドが取り入れられています。
ボーカルはどこまでもエキゾチックな響きであり、基本は歌モノの美しいメロデ
ィーを男女ボーカルが哀愁を持って歌い上げています。
個人的に是非聴いていただきたいのはブズーキ(マンドリン)+メロトロンスト
リングスの哀愁。これはもはや反則技で、ブズーキの硬いアルペジオにメロトロ
ンストリングスがブワッと乗る瞬間の気持ち良さは、プログレファンならばハマ
ること間違い無しです。
08年作
カテゴリー的にはテクニカルジャズロックと言われているようですが、ク
ラシカルなサウンドからPink Floyd風ブルースロック、へヴィープログレ、
フュージョン、メタル、フラメンコまで包括する、ジャンルのボーダーを
飛び越えた作品となっています。
冒頭からいきなり30分の組曲が展開されますが、この楽曲がバンドの個性
を物語っていると思います。Pink Floydの「狂気」のような悩ましげなギ
ターから幕を開けますが、すぐにへヴィーなアンサンブルに。そして、ジ
ャズっぽいアプローチを見せたかと思いきや急に音響的なドローンサウン
ドが支配。再びジャズロックが戻ってくるとインプロヴィゼーションの応
酬。そのままテンションを徐々に上げ、最終的にはザックリしたメタル系
ギターが幅を利かせます。その後もピアノやギターが巧みにフレーズを操
りながらメタルからジャズロックまでのカラーを作り、盛り上げています。
ストリングスを導入した純クラシカルな雰囲気もあり、またスパニッシュ
テイストを盛り込んだアコースティックなアンサンブルなどは、かなり魅
力的です。キーボードがピアノをメインに展開するので、メタル方面へ手
を出さずにこういう方向でやっていったほうが彼ららしい気がしますね。
急激に音楽性を変えて驚かせると言うよりは、いつの間にか別ジャンルに
なっていた、と言うくらいに流れが自然なのが興味深いところであり、ソ
ロ部分など凡長な所もありますが、なかなか面白い作品です。ちょっとイ
ンプロヴィゼーションが多すぎかな、と言う印象ですが、ダイナミズムは
結構なレベル。
90年3rd
MINIMUM VITALは、トラッドとフュージョンサウンド的音使いを絶妙なバ
ランスで同居させ、高品位なシンフォニックロックに落とし込む特異な音
楽性を持つグループですが、初期はわりと正統派シンフォニックロックを
演奏(それでも結構フュージョン入っていますが)しています。
音楽性としては、90年代後半になるとトラッドロック+フュージョン系の
シンフォニックロックになりますが、この作品で聴けるのはいわゆるネオ
プログレの音。時代は感じさせますが、いわゆる無機的なネオプログレの
音ではなく、その後の彼らの音楽性に通じるどこかアンプラグドな雰囲気
が漂っているのが興味深いです。
ダイナミックなシンフォニックロックとしては当然ですが、アコースティ
ック且つクラシカルなアコギのアルペジオなど、引きのパートの清涼感も
素晴らしく、中世音楽風な気品も取り入れられ、この時代にしてこの完成
度は特筆すべきものだと思います。
97年2nd
アメリカのバンドではありますが、ブリテッシュナイズされた楽曲で
聴かせるグループ。キーボーディストが脱退した後の作品になります
が、ボーカリストがマルチプレイヤーであり、キーボードのほか、前
作に続いてサックスやヴァイオリンを演奏し華やかさを演出しています。
本作品は10分、20分台の楽曲をメインに収録した大曲主義。
GENESISの叙情性とKING CRIMSONのへヴィネスをミックス、加えて
VAN DER GRAAF GENERATORのような雰囲気も感じられる作品。また、
メロトロンが要所で効果的に使用されており、このあたりの湿り気
はアメリカの抜けの良さとは無縁の音ですね。へヴィーなパートと
アコースティックに流すパートのバランスも素晴らしいです。
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