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ミュール・オリジナルとナツメロ大会に挟まれたリトル・ミルトンのパートが出色の出来(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
大晦日のライブには、ジミ・ヘンドリックス「フィルモア・イースト」、ザ・バンド「ロック・オブ・エイジズ」があります。この3枚組は、1999年12月31日からのアトランタ年越しライブを収録。23時18分から回し始めるとジャストにカウントダウンになるはずです。全体は、3つのセットに分かれます。
Disc: 1
1. Bad Little Doggie
2. Lay Your Burden Down
3. Blind Man In The Dark
4. Life Before Insanity
5. Larger Than Life
6. Towering Fool
7. Countdown Jam
8. 21st Century Schizoid Man
9. We're Not Gonna Take It
10. Dazed and Confused
彼らの定番曲から開始するミュールのみのセット。トリオとは思えない音の厚みの大きな部分を担っているのが、アレン・ウッディーのベースです。ウォーレン・ヘインズの思い入れたっぷりの6.の後、カウントダウンで8.。参考にしているのは「USA」のバージョンです。続いてフーの9.、ツェッペリンの10.でお腹がいっぱいになります。
Disc: 2
1. When The Blues Comes Knockin'
2. My Dog and Me
3. Lump On Your Stump
4. I Can't Quit You Baby
5. It Hurts Me Too
6. Blues Alright
ミュールとリトル・ミルトンの共演は、ヘインズとミルトンのスライド・ギター大会から幕をあけます。ミュールの曲1.を代わる代わる歌い弾く様子は、男臭さが一杯です。続いて、ミルトン作曲の2.3.を演奏。「働いて、家に帰って女房と過ごしていれば一生終わるけど、犬だけは違うぜ」…犬が友達な男のちょっと悲しくおかしいブルーズ。4.は言わずと知れたウィリー・ディクスン作で、ミルトンの、何百回も演奏してるぜ、みたいな貫禄が十分です。ふたりがゆったりとしたギターソロをかけ合いで弾きます。ハイライトと言えるのが、ヘインズとミルトンが交互に歌う5.で、ミルトンのギターは思いのほかヘビーで、体が揺れ出してしまいます。
7. It Is My Body?
8. Power of Soul
Disc: 3
1. Helter Skelter
2. Sometimes Salvation
3. 30 Days In The Hole
4. End Of The Line
5. Out Of The Rain
7.はアリス・クーパー、8.はジミ・ヘンドリックス、1.がビートルズ。オードリー・フリードがステージに加わり、多彩な演奏を繰り出す最後のセットは、カバー中心です。でも、「Sometimes Salvation 」の出来が突出していると言わざるをえません。3.がハンブル・パイ、4.がオールマン・ブラザーズ・バンドです。5.でさらに加わるJohnny Mosier (g)、Mark Van Allen(pedal steel)は、オープニング・アクトを務めたブルーグラウンド・アンダーグラスのメンバー。ラストは、ギタリストでSSWのトニー・ジョー・ホワイトの重厚な曲です。
6. I Shall Be Released
7. Simple Man
8. Crowd
ディランの6.、レイナードの7.は、メンバーをさらに加えたアンコール。6.ではアレン・ウッディーが交代。8.は歓声のみ。
彼らは2012年にもアレン・ウッディー在籍時のライブ6枚組を出しました。アレン在籍時ライブがこれで4種類めになったでしょうか。