76年作『GAZOUSE!』以降、ドラマーのPIERRE MOERLENをリーダーに発足したPIERRE MOERLEN'S GONGの88年作。多彩な打楽器をフィーチャーした個性溢れるフュージョンサウンドを展開。前作『BREAKTHROUGH』に比べ、ハードなナンバーはよりタイトに力強く、情感豊かなパートはよりセンシティヴにと、演奏の表情にメリハリが生まれている印象を受けます。そんな中でも、MOERLENの目のくらむほどに緻密で絶妙なタイム感のドラミングはやはり一聴の価値ありの素晴らしさ。ハードタッチの演奏が増え、RADIO GNOME期を髣髴させるロック的な躍動感みなぎるドラミングが楽しめるのも嬉しいところです。こちらもずばり名盤です!
PIERRE MOERLEN'S GONG『DOWNWIND』を起点に、流麗なヴィブラフォンが楽しめる作品をセレクト。
10/23はGONGで活躍したパーカッション奏者ピエール・モエルランのお誕生日!それにちなんで、ヴィブラフォンの音色をフィーチャーした作品を探求。
フランスが誇る名ヴァイオリニストDidier Lockwoodの参加作品を探求!
名手Jean Luc Pontyにも匹敵するフランスの偉大なヴァイオリニストDidier Lockwoodの名演を振り返ってまいります。
【タイトル追加】世界のジャズ/フュージョン・ロック特集〜シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗な名品集
世界中より、シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック作品をセレクトしてまいりましょう。
PIERRRE MOERLEN'S GONGの86年作『BREAKTHROUGH』と88年作『SECOND WIND』がリイシュー
76年作『GAZOUSE!』以降、ドラム/パーカッションのPIERRE MOERLENをリーダーに発足したPIERRE MOERLEN'S GONGの86年作と88年作がリイシューされました。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
音楽にかける思いが最も感じられる作品(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ゴングの傑作「YOU」に参加していたメンバーのうち、ピエール・モエルレンが最後までGONGの名を名乗ることを予想できた人はいなかったでしょう。「ペンタナイン」は、モエルレンのソロ・プロジェクトのようなものでしたから、実質Moerlens Gongの最終作品です。Second Windとは、Downwindに対応したタイトルだと思います。豪華なゲストを迎えて制作されたDownwind時のような充実感を、彼らは感じていたのではないでしょうか。ジャンル分けを拒む、優しさと余裕に満ちた作品です。
Moerlens Gongの目標のひとつがビブラフォン、マリンバの可能性の追求でした。この作品では、非常に多彩な音色のビブラフォンを聞くことができます。複雑なアレンジの中で、けっして躍動感を失わないのは、ハンスフォード・ロウのベース。ファンキーな演奏やフレットレス・ベースの温かみはグループに貢献しています。また、フランク・フィッシャーのシンセサイザーも素晴らしいです。後期Moerlens Gongのクールさに加え、物悲しく人懐こいメロディが特徴的です。最後のドラム・ソロ三連弾がなければ(これはこれで、素晴らしい演奏ですが)Time Is The Keyをしのぐ作品になっていたと思います。
夏向きの音楽です。モエルレンの音楽にかける思いが最も感じられる作品です。おつかれさまでした、と言いたくなります。