ワン・サイズ・フィッツ・オール

ザッパへの取り組み方　その1（4 拍手）

たすけさん レビューをすべて見る

先日も流星群がわが家で話題になりました。流星群は、行き当たりばったりに出現するものではなく、毎年決まった時期に出現します。もともとは地球の周回軌道上に存在する「ちり」が流星群の正体であり、そのちりの塊に地球が突っ込む時期が毎年同じだからです。三次元上に存在する無数の星の位置関係を人類が一元的に把握することは不可能です。なので三次元では全く意味をなさない「星座」というかたちで星を把握することになります。フランク・ザッパの活動はそんなところがあります。

ザッパを宇宙、自分を地球と考えてください。それぞれのアルバム単位を星座と考えます。宇宙をまるごと認識するのは困難なので、とりあえずオリオン座を覚えようと。次にカシオペアと北斗七星を覚える。するとそれが冬の大三角につながっていきます。この「ワンサイズ・フィッツ・オール」は、「オリオン座」にあたる目印で、これを好きになると、ザッパをジャズ・インストの面から聴こう、という意欲がひとつ現れます。この時期のメンバー構成から攻めよう、でもいいですし、「インカ・ローズ」という曲が現れるライブを探してそれを聴こう、でもいいです。同じ曲が何度も出てきますから。

ジャズ・インストから考えても、ザッパは破格です。世界中に散って、それぞれバンドを支えるような人たち「だけ」がメンバーですから。ザッパがいなければ、クリムゾンもリトル・フィートも存在していません。長くなってしまいました。アルバムそのもののレビューは、またこの次に。2022.11.10