60年代に一枚のアルバムを残したサイケ・ポップ・バンド、THE ENDを母体として結成されたブリティッシュ・ハード・グループが71年に発表した1stアルバム。ヘヴィなギター・リフを基本にバンド全体が熱気に満ちたアンサンブルを繰り広げるオーソドックスなブリティッシュ・ハード・サウンド。
FAIR WEATHER/BEGINNING FROM AN END
いぶし銀の名ギタリスト/SSWアンディ・フェアウェザー=ロウによるグループ、71年作、スケールの大きな英国スワンプ・ロックの名作
930円(税込1,023円)
「音楽歳時記」 第六十五回 6月 引き続き、ハード・ロックを聴こう。 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
壮大なハード・ロック!?〜管弦楽器やメロトロンを取り入れたドラマチックなハード作品をセレクト!
管弦楽器、メロトロン、オーケストラ・・・ハード・ロックながらもプログレ並のスケール感を誇る壮大な作品を選んでみました。
【タイトル追加】これがマイナー作品?メジャー級のクオリティを誇る幻のブリティッシュ・ロック作品特集
自主制作された作品やマイナーなレーベルからひっそりとリリースされた作品。そんな作品たちの中にもメジャー・クオリティな作品がゴロゴロ眠っているのが我らが英国ロックの深い森。VertigoやHarvestの人気作を聴き終えた後には、ドワーフでも出てきそうな森の奥の奥の方へと進んでみてはいかが?
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これが前ジ・エンドのメンバーとは信じられない(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
彼らはFuzzyDuckの前身としても知られています。とても重心の低い英国ハードロックの典型と言っていいでしょう。表紙の不敵な面構えをご覧ください。ハードロック以外は演れそうもない顔立ちです。ブルーズ・ハードと言うよりは、ファンキーなブラック・サバスとでも表現したいです。ボーカルは唾を飛ばしそうな迫力、ベースとドラムズはあくまで重く、ギターはワイルドかつ味のあるスライドギターです。ピアノが加わっているところはジェフ・ベック・グループの雰囲気もあります。
異色なのは、4.Need Your Loveで、アコースティックなブルーズです。5.Which Way, When For Whyは7分を超える大曲。何かが起きそうな静かな出だしから、「ネバー・ビフォア」に似たファズ・ギターのリフ、「チャイルド・イン・タイム」のような盛り上がりを見せます。7.Heartbreakerは、「ユー・シュック・ミー」に似た曲。独自性ではBクラスかもしれませんけれど、聴いていて英国ハード独特の安心感があります。