2018年11月7日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
今日は、レオン・ラッセルのような「ダミ声」のスワンプ・ロックをピックアップしてまいります。
ブルースやゴスペル、カントリーなど米ルーツ・ロックを融合させた粘っこくグルーヴィーなサウンドに響く、あのアクの強い「ダミ声」は唯一無二の輝きを放っていますよね!
さて早速カケレコ棚へ参りましょう。
まずはレオン・ラッセル本人の作品より。
ジョー・コッカーのマッド・ドッグズ&イングリッシュメンのリーダーとしてツアーに参加、デビュー作のリリースなど、脂の乗りきった71年に録音された2nd。
ボブ・ディランのカバーを聴いてまいりましょう。
何と泥臭くかっこいい「Hard Rain」でしょうか!
「雨」つながりでこちらを・・・
レオン・ラッセルほどじゃないですが、これぞスワンプ・ロック声と言えるダミ声!
ピアノと女性コーラスが哀愁を放つエネルギッシュかつコクのある米スワンプ・ロック傑作ですね。
50年代半ばに弱冠15歳でデビューしたイリノイのSSWが、時を重ねて69年にリリースした2ndソロ。
力強くも繊細さもにじむダミ声が魅力のスケールの大きなヴォーカル、ニール・ヤングの「Down By The River」をスワンピーにしたような、地をはうような重厚さのあるアンサンブルが印象的です。
男女混成ヴォーカルの米スワンプ・ロック・グループ。72年の唯一作。
男性ヴォーカルはおそらく2人居て、レオン・ラッセルを彷彿させるダミ声ヴォーカルとグラム・パーソンズのようなカントリー・フレイヴァーのヴォーカルとどちらも魅力的。粘っこいスワンプからストリングスが彩る流麗なバラードまで楽曲も素晴らしいです。
後にAEROSMITHへも楽曲提供するニューヨーク出身のスワンプSSW、フックに富んだメロディぞろいの72年作2nd。
タイト&リズミックで思わず腰が揺れるリズムを土台に、アコギとエレキとピアノが一体となって転がるグルーヴィーなアンサンブル、そして、レオン・ラッセルをハイ・トーンにしたような歌声に、ぐっときっぱなしです。
JESSE ED DAVISの1stに参加したJOEL SCOTT HIL、ジェファーソン・エアープレインやタートルズに参加したドラマーのJOHN BARBATA、フライング・ブリトー・ブラザーズに参加したベースCHRIS ETHRIDGEの3人の71年セッション音源。
黒っぽく荒いボーカルとギター、ずっしりと腹に響くようなベース、転がるようなピアノ、ゴスペル風女性コーラスが、ブルージーに絡み合っています。LAスワンプ・ロックの隠れた名盤!
ルイジアナ出身のSSW、73年作の2ndアルバム。
『ジギー・スターダスト』でデヴィッド・ボウイがカヴァーした「It Ain’t Easy」をはじめ、多くの名ミュージシャンに取り上げられる一流のソングライティング!
レオン・ラッセルにも通ずるメランコリックなダミ声もまた、流麗なメロディに芳醇な香りを与えています。
いかがでしたでしょうか。長い秋の夜、少しでもお楽しみいただけだら幸いです。
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60年代からフィル・スペクター作品などセッション・ミュージシャンとして活躍した名ミュージシャン。70年にリリースされたデビュー作で、スワンプ・ロック屈指の傑作。レオン・ラッセルは、LAスワンプ・シーンの中心人物で、クラプトンの1stソロにも参加するなど英スワンプ・シーンにも影響を与えた一人。さすがに参加メンバーが豪華で、クラプトン、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、ジョー・コッカー、デラニー&ボニー、ボビー・ウィットロックなど、一流どころがずらりと参加しています。カーペンターズがカバーしてヒットした「A Song For You」などメロウなナンバーから、強烈なグルーヴでウネリを上げるスワンピーなナンバーまで、佳曲揃い!
廃盤、SHM-CD、2枚組、16年リマスター、定価2700+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
軽い圧痕あり
盤質:無傷/小傷
状態:良好
ボックスに圧痕あり
前年にBOONDOGGLE & BALDERDASHとしてスワンプ・ロック傑作を産み落としたデュオの片割れによる72年作ソロ。レオン・ラッセルほどではないにしろ、これぞスワンプ・ロック声と言えるダミ声で粘りのある歌唱のヴォーカル、タイト&グルーヴィーなリズム、リズミックなピアノ、ゴージャズな女性コーラスとブラス。エネルギッシュかつコクのある米スワンプ・ロックの傑作です。
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