2018年6月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
なんだかジャケがいけてなかったり、ルックスがいまいちだったり、流行に遅れて時代の隙間に埋もれてしまったり。
キャッチーなメロディが詰っているのに、レコード屋では長らく床置きの100円コーナーで憂き目に会い続けた愛すべき作品達。
そんな作品達の中から、CDでリイシューされ、大英帝国ポップ・ファンに再び愛聴されている注目盤をピックアップしてまいりましょう。
の5編構成でお送りいたしましょう。
みなさまにとっての愛聴盤が見つかれば幸いです。
ヒプノシスによるジャケの中でもインパクトは最高峰!?
英ロックなのか、英ポップなのか、プログレなのか、どれともつかない煮えきらなさが、これぞ英ニッチの醍醐味☆
元HARMONY GLASSのTony FergusonやKenny Roweらによって結成されたブリティッシュ・ロックグループによる73年作の2nd。
こちらは72年1stです。
クイーンばりのドラマティックなコーラスが素晴らしい、って、あれ、クイーンの1stよりリリース先じゃん!?
ロック、プログレ、フォーク、ポップ等様々な要素を詰め込んだ、ごった煮サウンドがたまりません!
そしてキャパビリティ・ブラウンの主力メンバーが結成した後継グループがこちら。
もちろんこっちも美メロ&ハーモニー満載の逸品!PILOTや10ccやBADFINGERやQUEENのファンなら悶絶必至っ!
元THE HERDで後にSTATUS QUOに参加するAndy Bownが、元AMEN CORNERのブラス隊と結成したグループ。70年唯一作。
R&Bやサイケ色濃厚なグルーヴィーなアンサンブルが土台ながら、英国らしい哀愁のあるキャッチーなヴォーカル&メロディ&ハーモニーも素晴らしく、FACESに通じる「いなたさ」もあって、ジャケは怖いけど、サウンドは愛すべき英ニッチ・ポップ!
JUDAS JUMPのKey奏者の72年1stソロ作もまた、パブ・ロックとパワー・ポップのちょうど中間に位置してる感じでグッとくる逸品なのです。
それにしてもどの曲もメロディ良いなぁ。
このジャケ、センスが良いんだか酷いんだか微妙で、これぞニッチ・ポップですね。
キャッチーなメロディと鋭角なギターが突き抜ける英ハード・ポップ逸品!
このジャケのダサさがたまらないんですよね。いかにもニッチ・ポップ!
サウンドも期待を裏切りませんよ、というか、かなり超えちゃいます!
カケレコ推薦の極上ニッチ・ポップ!
VELVET OPERA~STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。74年作の2nd
パイロットやトッド・ラングレンばりのキャッチーなメロディ、ガッツ溢れるハード・エッジなアンサンブルを軸に、TレックスやDボウイばりの煌びやかさを加えた、B級にとどめておくにはもったいない英ニッチ・ハードロッキン・ポップ!
TomとDaveの兄弟を中心に70年に結成されたグループ。73年作のデビュー作!
英プログレFIELDSのギタリストを中心に、ロバート・フリップやグレッグ・レイクと学生時代にバンドを組んでいたミュージシャン達が結成したニッチ・ポップ・バンド。77年の唯一作。
煮え切らなさがニッチ・ポップらしくていい塩梅。
イギリスのサイケ・ハード・ポップ・バンド、RCAより70年にリリースされた唯一作。
けたたましく鳴らされるファズギターのリフ、エネルギッシュなリズム隊、はじけるピアノ、バブルガムなメロディとガッツあるハイトーンのヴォーカル&ハーモニー。
プレ・グラムのパワーポップから、ホリーズばりに胸キュンメロのハード・ポップまで、キャッチーすぎる佳曲満載!
DOORSのレイ・マンザレクが70年代後半に結成したハード・ロック・グループをご存知?
本人はあまり気に入っていなかったらしいのですが、なかなかどうして質の高いポップ・ロック・ナンバー揃いで流石の一言!
こ、これは、英ロック界のいぶし銀オールスター参加の極上英ロック/ニッチ・ポップ作ではないか!
EYES OF BLUE~BIG SLEEPで活躍したヴォーカルが特に良くって、憂いいっぱいのRod Stewartって感じで最高!
ニッキー・ホプキンス、アラン・デイヴィス、ジョン・マークによりグループって、英ニッチ・ポップ・ファンにとってスーパーといえるグループですよね。
ハートウォームな佳曲ぞろい!
John Pantryの名を知ってたらかなりの英国ポップ通ですね。彼が率いるバンドWOLFEはご存知?
ラズベリーズやホリーズを彷彿させるメロとハーモニー、最高だなぁ。
ニッキー・ホプキンスのソロの叙情的なナンバーが好きなら、このニッチな英SSWにグッときちゃうはず。
元マンフレッド・マン(チャプターIIIも)の名手なのに、この知名度の低さ・・・。
ニッチ・ポップ・ファンはずばり必聴!73年作2ndソロ。
MANの中心メンバーで、HELP YOURSELFにも一時参加したミュージシャンと言えば?なんて言っても知らないよね~。
ニッチ・ポップ・ファンにんまりな佳曲がずらりで、ギターも歌も味があってグッときちゃうスルメ名盤なんだけどな~。
英国のバンドなのですが、なぜかフランスでしかリリースされなかった幻の作品。73年作。
これはビートリッシュな英ニッチ・ポップの極めつけですね。田舎のバッドフィンガーって感じで胸キュン必至!
ジョージ・ハリスンとクリス・レインボウがデュオを組んだとしたら?
クールさといなたさが滲むセンスは、これぞ英国ニッチ・ポップだなぁ。
ポール・マッカートニー~ピート・ハムの系譜にあるエネルギッシュなヴォーカルと甘くキャッチーなメロディがたまらない!
アビーロードなどで録音され、77年にEMIよりリリースされたニッチなパワー・ポップ名品!
ずばり「一人バッドフィンガー」!ジャケがもっとポップだったらなぁ。
マイナーな英SSWによる73年作ですが、ビートルズへの愛に溢れたニッチ・ポップ逸品!
最後はカケレコらしく、ニッチもニッチな世界のニッチ・ポップをご紹介☆
まずは定番ですがカナダのビートリッシュなポップ・グループ、クラトゥ☆
ビートルズの覆面バンドと噂になったのも頷ける、ポール・マッカートニー直系のメロディが堪らないなぁ。
あのカーペンターズも取り上げた名曲「Calling Occupants」収録。
北欧のニッチ・ポッパーと言えばこの人ですよねえ。
WIGWAMのヴォーカリスト、74年作の2ndソロ。
この胸を打つメロディと繊細なアレンジ、エルトン・ジョンやトッド・ラングレンなんかと並べても全く遜色ない素晴らしさ!
こちらはドイツのニッチ・ポップ!?
元々は癖の強い作風のプログレ・バンドだったのですが、この76年最終作はまさかのキャッチーでヌケの良いハード・ポップ。
とはいえ曲のクオリティはかなりのもの。デヴィッド・ボウイやMOTT THE HOOPLEなどが好きなら是非!
ドイツのポップ・バンドで80年作かぁ・・・。ニッチ&ディープにも程がある!?
アージェントやアラン・パーソンズ・プロジェクトのファンはチェック是非!
カケレコには「70s大英帝国ポップ」というカテゴリーがあって、ニッチ・ポップ作品の在庫が豊富にございます。
ニッチ・ポップの「中古CD」もたくさんございます。是非、下記のリストをチェックください。
紙ジャケの在庫も充実中。国内盤紙ジャケットCDのみに限定したリストはこちら!
聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。
ヴォーカルやギターなどCAPABILITY BROWNの主力メンバーにより結成されたグループ。76年作1stと77年作2ndとをカップリングした2in1CD。美しいツイン・リード・ギターとドラマティックなコーラス・ワークによるポップ・プログレ、ヌケの良いギター・リフとキャッチーなメロディ&ハーモニーによるハード・ポップ、粘っこいファンキー・ロック、英国らしい憂いのあるメロディと流れるようなアンサンブルが胸にしみるフォーク・ロックなど、どの曲も印象的なメロディと味わい深いアンサンブルが絶妙な佳曲ぞろい。CAPABILITY BROWNのファンはもちろん、PILOTや10ccやBADFINGERやQUEENなどブリティッシュ・ポップのファン、ニッチ・ポップのファンはかなりグッとくるグループです。おすすめ
BEATLESの覆面バンドと噂されたカナダのグループ。雑誌などのビートリッシュなポップ・アルバム企画では常連中の常連と言える76年作の名作1stと、よりプログレッシヴなサウンドを聴かせる77年作2ndをカップリングした2in1CD。やはり1stが出色の出来で、PILOTなどにも通ずるパワー・ポップなバンド・アンサンブルと、メロトロンやストリングスをフィーチャーした優美なアレンジとが絶妙にブレンドしたサウンドは絶品。
英国出身、ハード・ロック・バンドの73年1stアルバム。ブルージーな速弾きを得意とするギターがヘヴィなサウンドを牽引。うねるベース、パワフルなドラム、よく跳ねるピアノを加えた骨太且つコンパクトなアンサンブルは、グラム・ロックの要素を感じさせます。甘い声質のヴォーカルも魅力的。キャッチーなメロディを随所に配するだけでなく、ファンタスティックなコーラスやメキシカンなメロディを導入するなど変化に富んだ曲調も特徴。捻りに捻ったメロディ・センスは英MR.BIGにも匹敵、ニッチ・ポップ・ファン必聴です。
イギリスのグループながら、フランスでしかリリースされなかった幻の作品。仏EMI COLUMBIAからの73年の唯一作。ジョージ・ハリスンを彷彿させる柔らかなアコギとスライド・ギター。そこに絡む、ハード・エッジなグッとくるエレキ。そして、ハートウォーム&スウィートなヴォーカル、憂いいっぱいのキャッチーなメロディ、豊かなハーモニー。バッドフィンガーあたりのビートリッシュなバンドが好きなら、間違いなく胸キュンしてしまうでしょう。ストリングスのように鳴らされるメロトロン、リリカルなリコーダー、格調高いハープシコードによる気品あるバラード、バッドフィンガーばりのパワー・ポップもまた魅力。ビートリッシュなバンドのファンから、フェアフィールド・パーラーやムーディー・ブルースあたりのポップな英ロック/プログレのファンまで、これはかなり掘り出し物の好グループ。いいです!
バック・コーラスやプロデュースとしても活躍した英国人デュオ。前作に比べてより洗練度を増した78年作。都会的なクールさの中に滲む英国的な憂いが印象的。流麗なメロディとハーモニーがスッと体全体に心地良く広がります。クールさといなたさが滲むセンスは、これぞ英国ニッチ・ポップ!
HERD〜JUDAS JUMPで活躍したミュージシャン、72年の1stソロ。オープニング・ナンバーから、エネルギッシュに鳴らされるアコギのストローク、ザクリとしたエレキのリズム、そして、ご機嫌なハモンド・オルガンによるイントロがカッコいい!ちょっぴり線の細いシャウトの中に「いなたさ」を感じる味わい深いヴォーカル、キャッチーなメロディ。それにしてもメロディ良いなぁ。これぞ英国パブ・ロック〜パワー・ポップで、本当にグッときちゃう。フェイセズ、ロニー・レインとかが好きで、JUDAS JUMPはもちろん、HUDSON-FORDあたりが好きなら120%キュッとなっちゃうはず。
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