PTCD8027(PROG TEMPLE)
南アフリカ出身のグループですが、これが驚くほどクールなアフロ・ファンク・ジャズ・ロック!本場仕込みのグルーヴ感に洗練されたブラス・セクション。英ジャズ・ロックや米ブラス・ロックにも劣らぬ素晴らしい個性とクオリティを放つ傑作です!
英Vertigoよりリリースされた南アフリカ出身グループの71年作1st。ピアニストChris Mcgregorをリーダーとするジャズ・グループBLUENOTESを母体として、渡欧したメンバーを中心に結成。彼らのルーツであるアフロ・ジャズにロックを融合させたサウンドは、ヴァーティゴ作品群の中でも異彩を放っています。リーダーDudu Pukwanaによる素朴で原始的なグルーヴを感じさせるパーカッション、開放的でメロディアスな音色を奏でるサックスを中心に、涼しげなキーボード、ワウを効かせたギター、粘り腰のグルーヴを作り出すベースがサポート。冒頭曲「Telephone Girl」は、クールなハスキー・ボイスのヴォーカルによるキャッチーな歌メロとプリミティヴなリズム、裏で歪んだソロをかき鳴らすギターが一体となったファンク・ロックの名曲。南アフリカの母国語(11の公用語の一つですがどれかは判別不明)で歌われたルーズな名カヴァー「Hey Jude」、THIRD EAR BANDを彷彿とさせる呪術的なパーカッションに幻想的な女性ヴォーカルが絡む「Irin Ajdawa」など聴きどころの多いアルバムです。
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
マイナー言語のユーロ〜辺境ロック・セレクション<中東・アフリカ・アジア編>
普段聴きなれない「マイナー言語」のロックを探していくこのシリーズ。今回はユーロから離れ、アフリカやアジア言語のロックもご紹介しちゃいます。
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