BLUE CHEERを手がけたサイケ・エンジニアED KRAMERによる、ジミヘン・ライクな米サイケ・ロック69年唯一作!
72年作、US自主制作サイケの名盤!
雄々しきカリフォルニア産ヘヴィ・サイケ、70年唯一作
CREAMを彷彿させる米ヘヴィ・サイケ/ハード・トリオ、69年作
ミシガン出身、女性ヴォーカルを含む5人組ヘヴィ・サイケ・バンド、71年唯一作
オハイオ産、ファンクテイストの濃い4人組サイケ・ロック/ヘヴィ・サイケ・バンド、71年唯一作
アメリカン・ヘヴィ・サイケ/ハード・ロックの逸品、71年発表
「音楽歳時記」 第六十五回 6月 引き続き、ハード・ロックを聴こう。 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
ストレートでも、フックでも攻めてくる爆音サイケ(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
このアルバム、ヘビーロック・ユーザーのかたに一聴の価値ありと申し上げます。ブルー・チアーを最初聴いたときあまりの歪みっぷりに驚いたもんですが、こちらはギター2本です。ドンドコドコドドと叩くドラムズと言い、暴れ回るベースと言い、エナジーの塊です。相当ヘンドリックスに衝撃を受けたのでしょう。それでいてクリームのように変拍子や組曲にも挑んでくる。ニューイングランドという土地柄ゆえか、ガレージ・サイケが色んな要素を飲み込んで純粋肥大した趣です。中心となるのはギターのゲイリー・レヴィット、太鼓のジェイ・レヴィットという兄弟。4人全員がコーラスで迫ってくるパートもあり、米国を感じさせる一方、あまり明るくもなくニューイングランドは晴れの日が少ないのかな、などと考えてしまいます。
グループ唯一作ながら、しばらく地元中心に活動していたようです。ところがリーダーのゲイリー・レヴィットはバイク事故で75年に還らぬ人となったとのこと。どの曲も男臭さと轟音をこれでもかと叩きつける中で、4 Gimme Some Lovin'、9 It's All Over Now のカバーが見事です。スティーヴ・ウインウッドもストーンズもやられた、と思うでしょう。(このグループを彼らが知っていればの話ですが。)エンジニアにレス・ポール・ジュニアとあります。本当なんでしょうか。