DOCD1983(DROP OUT) 【94年発売CD】
裏ワイルド・フラワーズ!?【卵(EGG)が先?ニワトリが先?いやいや、もっと前にはURIELがいるぞ!】スティーヴ・ヒレッジ、デイヴ・スチュワート等で結成された、カンタベリーロックもう一つの源流バンド!
Steve Hillage(G、Vo)、Mont Campbell(B、Vo)、Dave Stewart(Key)、Cive Brooks(Dr)というメンバーで68年に結成したのがURIEL。その後、ヒレッジが学業のために脱退し、残った3人はEGGと改名してトリオとして活動。DECCAと契約が成立した後に、Zackariya Enterprisesという小さなレーベルによる「サイケデリック・アルバム制作」の要請を受け、ヒレッジを加えてURIEL再結成し、DECCAとの契約の関係からかメンバーも変名、バンド名もARZACHELとして69年にリリースされた作品(あぁ、ややこし)。EGGやGONGをはじめ、KAHNやNATIONAL HEALTHなど、メンバーのその後の活躍は言わずもがな。裏ワイルド・フラワーズと言える隠れカンタベリー源流バンドと言っていいでしょう。サウンドは、ヒレッジのブルージーなギターとスチュワートによるクラシカルなオルガンを基調としたサイケデリック・ロック。アレンジ的にはまだまだ荒さが目立つものの、各メンバーのテクニックはかなり確立されており、ハッとさせられるアンサンブルも随所に散りばめられた逸品です。
ソフト・マシーンとキャラヴァンの母体となったカンタベリー・ロックの源流といえるバンド、65年〜69年に残した音源をまとめたアーカイヴ集
1,390円(税込1,529円)
70年1stソロ
ケヴィン・エアーズの呼びかけに応え、英米ロック界指折りの曲者たちが集結した74年の歴史的コンサートを収録
「英国のジャニス」と評される女性シンガーCarol GrimesとPhil Miller、Steve Miller、Pip Pyle、Roy Babbington、Lol Coxhillらカンタベリー名士たちによる幻のグループ、70年作、Richard Sinclairも1曲で参加
Jean Luc Ponty、Robert Wyatt、Terje Rypdalなど参加のライヴ、超スリリングなジャズ・ロック!
マンザネラとイーノを中心に結成されたプロジェクト、76年リリースの傑作ライヴ・アルバム!
「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」 第四十九回 葛飾にカンタベリーを見た:なぎら健壱じゃないよスチュワート&ガスキンだよ 文・市川哲史
音楽評論家/ライターの市川哲史氏によるコラム「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」。今回は、スチュワート&ガスキンにおける60年代愛溢れるカバー選曲に注目しながら、デイヴ・スチュワートの人物像・ミュージシャン像を掘り下げます。
「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」 第四十八回 カンタベリーの「わらしべ長者」 文・市川哲史
音楽評論家/ライターの市川哲史氏によるコラム「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」。今回は、前回「産業ロック編」の続きから、スチュワート&ガスキンで一世を風靡したデイヴ・スチュワートに切り込みます!
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38,297円。ひとり当たり取り分9,574円(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
デイブ・ステュアートのユーザーであれば、彼が「ユリエル」という学生バンドからキャリアをスタートさせたことをご存じでしょう。エッグのファースト録音後に、大学在学中のスティーブ・ヒレッジを呼び寄せてデッカに内緒で録音したもの。ゆえに「ユリエル」とは名乗らずに月のクレーターをバンド名にしております。内容は、英国サイケの典型とも言われております通り、ピンク・フロイドのセカンドあたりに雰囲気が近いでしょうか。
ボーカルをヒレッジとモント・キャムベルが分け合っています。ステュアートの演奏はエッグのファーストに近くて、ハモンドやチャーチ・オルガンを歪ませることなく弾いております。ヒレッジのギターは、クリーム時代のクラプトンのようで、後日の面影は全くありません。4. Leg(「ローリン・アンド・タンブリン」改題。どう聴いても…) は、オルガンを入れたブルーズ・ロックでギターが強烈です。ハードロック・ユーザーのわたしは、これが好き。キャムベルのベース、クライブ・ブルックスのドラムズがとても重く、同様にクリームの影響下にあったのではないでしょうか。
カバーのイラストに「250」という数字が入っていて、確かこれが彼らのギャラだったと思います。きょう現在のレートで38,297円。2021.12.30