MCD013(MONSTER)
ボーナス・トラック4曲。
ハード・ロック・ファン?それなのにまだ、《マーシャルアンプ三段積み》ジャケでお馴染みの米ハードの傑作を聴いていないって!?
アメリカのハード・ロック・トリオ。76年作。ゴリゴリとソリッドなギター・リフから始まり、哀愁溢れるヴォーカル・メロディ、ドラマティックなツイン・ギターが聴き手を鷲づかみにする荘厳かつ叙情性いっぱいの1曲目からノックアウト。英ロック直系の粘っこいヘヴィネスを土台に、トリオらしいヌケの良いスピード感を注入したアンサンブルは、抜群に格好良いです。キーフを想わせるジャケットにピンと来た方は聴いて損はないでしょう。名作です。
アメリカならではのパワーと豪快さ溢れるハード・ロック作品を厳選してご紹介!
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ばりばりとした「硬い」米国ハード(4 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
60年代末から活動し、数々のハードロック・グループのサポート・アクトをこなしながら、やっと76年にこのデビュー作を録音。しかし、すでに遅し。ハードロックが時代の中心でなかったためにわずか1,000枚のプレス。そのレアな音源が、アメリカのコレクター市場で徐々に高騰。アイオワのグループです。70年代のアメリカには、このような発掘されていないハードロック・グループがまだまだあるようです。アルバム発表に先立ち飛び飛びに録音していたシングル2枚分の音もボーナストラックとして収録(ただし盤起こしでヒスノイズ入り)されています。
グループは当初「TRUTH」という名でした。ジェフ・ベック・グループのデビュー盤の意味です。Janeyとは、リーダーでギタリストである、BillyJaneyのこと。ジェフ・ベックに影響を受けていますが、はるかに硬質なギターです。印象としては、太陽と戦慄期のロバート・フリップに近いかもしれません。トリオですが、ベースの音が大きく録られていることと、ギターを重ねて録音していることで音の薄さは感じません。それどころか圧倒的な音圧です。コーラスも巧みで初めて聞く人は、上に書いたようなマイナー・バンドとは思えないでしょう。
ジャケットの写真は、三段重ねのマーシャル・アンプに地面の下から手が伸びているという異様なもの。この写真からブラック・サバス的なおどろおどろしさを感じられる方がいらっしゃるかもしれませんが、音は乾いたものなのでご安心ください。