英国伝説のライヴハウスであるUFOクラブから登場した彼らの2作目。オリジナル・メンバーのトゥインクが脱退、トリオ編成となって制作されたフリーキーなロックンロール・アルバム。72年作。
クラシカルかつファンタスティックなアイルランドの名バンド、75年リリースの4th、イアン・マクドナルドのプロデュース
1,390円(税込1,529円)
VAN DER GRAAF GENERATOR(VAN DER GRAAF)/STILL LIFE
76年リリース、「PAWN HEARTS」と共に彼らの代表作とされる傑作
1,290円(税込1,419円)
「音楽歳時記」 第六十五回 6月 引き続き、ハード・ロックを聴こう。 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
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巧みな演奏技量がただの「悪ふざけ」のために使われる(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
「プルーリン、プルーリン」というふざけた電話ベル真似の声がして、プロモーターとフェアリーズ・メンバーとのやり取り。電話はなんと天王星からです。この脱力系オープニングは、そのまま5.The Pigs Of Uranus につながっています。それにしても彼らは「ブタ」が大好きですね。ここらへんのアイデアはUSカートゥーンかららしいです。で、肝心の音はと言いますと、どこまで真面目なのかわかりません。ただ桁外れの技量を各メンバーが持っていることは確かで、ヘビーロック・ユーザーが安心して身を委ねることができます。
最もすごいのが、ベンチャーズの6.Walk Don't Run です。走り始めたら追いつくのが困難なほど演奏がはじけまくります。だいたい、このアルバムは全体にラッセル・ハンターの叩きまくりが尋常と思えません。これにポール・ルドルフのギターがガガガガッとからみつくわけです。9分の演奏で何の曲だったのか、わけがわからなくなってきます。これに比べて9.I Saw Her Standing There では妙に原曲忠実に演奏しているのが逆に落ち着きません。ドン・ニックスの10.Going Down は、レコーディング最初と語られているライブ録音。トリオのほかに鍵盤を叩いている人がいますね。
UKアンダーグラウンドの勇者と祭り上げられている理由が十分にわかります。かなり中毒性もあります。