キング・クリムゾンの作品への参加やソフト・マシーン人脈との交流で知られるピアニスト、キース・ティペットによる初リーダー・グループ。メンバーは、キースの他、エルトン・ディーン(Sax)、マーク・チャリグ(コルネット奏者)、ニック・エヴァンス(トロンボーン奏者)、ジェフ・クライン(B)、アラン・ジャクソン(Dr)の6人編成。プロデュースは、ストーンズやヤードバーズを見いだし、後にはゴングやマグマも手がける敏腕ジョルジオ・ゴメルスキー。70年にポリドールよりリリースされた1st。フリージャズを軸に、ロックやポップスのイディオムを用いた奔放なアート&ジャズ・ロックを展開。静謐なパートからキレ味鋭く畳みかけるパートまでダイナミズムを注入するリズム隊、スピリチュアルなパートから一気にむせぶアグレッシヴなパートまでエネルギーみなぎる管楽器セクション、そして、たえず格調高い旋律を奏で、全体を艶やかに彩るキースのピアノ。この後、キース、マーク、ニックの3人はキング・クリムゾン『リザード』の録音に参加しますが、本作を聴けば、ロバート・フリップが誘うのも納得。次作2ndと並び、英ジャズ・ロックの名作です。
71年発表、ワイアット在籍最後となる傑作4th
解散直前の71年3月に録音された英ロック史に輝く傑作ライヴ盤!
Vertigoレーベル屈指のレア盤として知られた英ジャズ・ロック名作、71年発表
武骨さと叙情性のバランスが絶妙な英ジャズ・ロック逸品、70年唯一作
ジャズ系の名セッション・ベーシストDaryl Runswick、後年ギルガメッシュのドラマーを務めるMike Travisらによる英バンド、メロディアスで芳醇なジャズ・ロックを聴かせる70年唯一作
舩曳将仁の「世界のジャケ写から」 第八十九回:KEITH TIPPET GROUP『DEDICATED TO YOU, BUT YOU WEREN'T LISTENING』
音楽ライター舩曳将仁氏による連載コラム「世界のジャケ写から」。世界のプログレ作品より魅力的なジャケットを取り上げ、アーティストと作品、楽曲の魅力に迫ってまいります。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
まだレビューはありません。