ECLEC2143(ESOTERIC) 【2009年発売CD】
ボーナス・トラック1曲、デジタル・リマスター。
ELOの『OUT OF THE BLUE』が好き? 知名度は雲泥の差だけど、この作品は良いですよ!MOODY BLUESやGUNのメンバーのグループで、地味ながらスーパーグループ!?
元MOODY BLUESのGraeme Edge(Dr)、元GUN〜THREE MAN ARMYのAdrian Gurvitz(G)とPaul Gurvitz(B)によるグループ。77年作の2nd。哀愁ある英国的なメロディは前作と変わりませんが、ブラスやファンキーなリズムをフィーチャーするなど、だいぶ洗練されています。前作は聴いているとELOを思い出しましたが、本作も同じ。同年リリースのELO「Out Of The Blue」に近い雰囲気を感じます。良質なメロディが詰まった好盤です。
MOODY BLUESファンにおすすめの、荘厳で叙情的な英米ディープ盤をピックアップ!
英プログレの元祖ムーディー・ブルースを起点に、荘厳で叙情的なメロディ溢れるディープ盤を探求!
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これも隠れた傑作ですね!(3 拍手)
らじおすたーの喜劇さん レビューをすべて見る
プログレ昔話その4
30年ほど前、大学のプログレ仲間に変わり者が一人いました。
(ヒトのこと言える立場じゃないんですが)
彼は本家の作品は集めずに、やたらとソロ作品や企画モノばっか買い集めており、その道の権威?として生き字引みたいに重宝されておりました。
どこで手に入れたかは判らんけど、なんせ David Hentchel のリンゴ・スターのカヴァーだけじゃなく、変なサウンド・トラックまで持ってたからな。
この作品は当然彼から教えてもらって、1stよりも結構気に入った憶えがあります。
ゲスト Key.に Ann Odel 、 Tony Hymas 、 Blue Weaver とくれば食指がわく
英国好きの方、即ゲットお奨めします。英国の匂い、プンプンしますから。
JONSEY の2nd からメロトロンとっぱらって、ジャズ色消去して、すこーしだけオシャレなホーンセクション付けた・・・で、至福ですね。
やっぱり王道のちょこっとだけ横道に入ったトコに美味しいモノが有りますなぁ(嬉)
天に光るは男の星座(2 拍手)
ほにょさん レビューをすべて見る
ムーディ・ブルースのドラマーが、ムーディーズ本体が活動を休止していた1970年代中盤~後半に展開していたバンドの2作目。自ら操るヨットでの航海の間に練られたコンセプトを具現化したものだという。
グレアムという人はムーディーズの作風を決定付ける詩人としてのほか、キング・クリムゾンの前座への起用を止める決断をするなどのバンド内外の政治的な役割でクローズアップされることが多い。その芳ノ里淳三的な「社長」キャラを、ヒストリービデオなどでのインタビューで目撃された方も多いと思う。
しかし、それ以前に彼はプレイの一発一発にズシリとした重味が宿る重厚なドラマーであり、他の四人とはまた違った意味で極めてイギリス的な、男らしく骨太なメロディを描くソングライターなのだ。そんな彼と、英国ハードロックのパイオニアにして、極めてメランコリックなセンスの持ち主であるガーヴィッツ兄弟との組み合わせが悪かろうはずがない。本作ジャケットの見開き内側に展開される世界は、その相性の良さを示して余りあるものだ。まさに、「男の星座」である。
ブリティッシュ・ロックファンなら一度は名前を聞いたことがある面々を起用し、本拠スレッショルド・スタジオとR&Bの聖地メンフィスのスタジオを駆使して作られた分厚いサウンド・プロダクションはムーディーズ譲りのものだが、アーシーなホーンセクションの使い方は本家にはない美点だと思う。モリー・ハチェットなどのサザン・ロックバンドや、ガーヴィッツ兄弟が並行してやっていたベイカー・ガーヴィッツ・アーミーとも共通する男くさいファンタジー・ワールドは本作でも不変だが、漂泊の旅をテーマにした前作とは違い、神秘に満ちた宮殿、あるいはネオン瞬く下でのナイト・ライフを感じさせるところがポイントだ。
身体はカリブの海にひとりぼっちであっても、その心は港々の赤い灯青い灯にあったのかも知れない。そんなグレアム、嫌いじゃないぜっ!!