ASOMANDOSE

SERU GIRANやSPINETTAなど70年代アルゼンチン・ロックのDNAを継ぐ新鋭、リリシズム溢れる2014年デビュー作

SERU GIRANやLA MAQUINA DE HACER PAJAROSやSPINETTAなど70年代のアルゼンチン・プログレから影響を受けた、平均22歳の若者から構成されたアルゼンチンの新鋭プログレ・バンド。2014年デビュー作。アンサンブルの中心はキーボードとギターで、高らかに鳴るヴィンテージなトーンのムーグ・シンセから叙情がしとやかにこぼれる流麗なピアノまでを操る70年代への憧憬に満ちたキーボーディスと、そして、アンサンブルに推進力を生み出すヌケの良いハード・エッジなリズムギターから空間を彩るアルペジオまで音響的な才能を持ったギタリストともにテクニック、センスともに抜群。躍動感いっぱいのシャープ＆タイトなリズム隊も素晴らしいし、何と言っても、SERU GIRAN直系と言える甘くセンチメンタルなヴォーカル＆ハーモニー、詩情に満ちたメロディは絶品です。SPINETTAの遺伝子でしょうか、柔らかなジャズ・フレイヴァーもあって、イタリアのカンタベリーフレイヴァーあるジャズ・ロック・バンド（FONDERIAとか）に通じる雰囲気も印象的。70年代アルゼンチン・ロックをポスト・ロック以降のモダンなセンスが蘇らせた、といえる注目の新鋭による快作です。