ビート・ブーム、サイケデリック革命、シンプルなバンド演奏へと回帰したブルース・ロック・ブームを経て、テクノロジーの発達とともに60年代末にいよいよ花開いた「ブリティッシュ・ハード・ロック」!胎動の67年からメジャーシーンを席巻した70年まで、年代を追って英ハード・ロックの名作をピックアップしながら、英ハードの進化と深化を探ってまいります。
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ブルーズ曲であっても、演奏は熱い熱い(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ロック・グループのライブ録音と言えば、つかみはアップテンポの曲かヒット曲を持ってくるのが通常。ところが、スロー・ブルーズの「シュガー・ママ」で始まり、伝統的なブルーズ大会かと思わせるのが憎い演出なのです。ブルーズ曲であっても、演奏は熱い熱い。音の大きいベース、ところどころで叩きまくりのドラムズと一緒になって、三頭の昇り竜のようにユーザーを昇天させます。どの曲も演奏時間が長めで、ロリーのギターはふんだんにアドリブを入れています。
「フィール・ソー・グッド」では、ベースとドラムズのソロもフィーチャー。最もヘビーなのが、最後の2曲「キャット・フィッシュ」と「セイム・オールド・ストーリー」。セッション終盤になって、ロリーのカッティングを合図にクライマックスとなるんですが、その高揚感がすさまじいです。これほどゴリゴリのブルーズ・アルバムにもなかなか出会えません。