オーストラリアを代表するプログレ・グループ、邦題「哀愁の南十字星」という邦題が全てを物語る、雄大でメロディアスなシンフォ傑作、75年1st
550円(税込605円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 盤に軽微な曇りあり、ラベル面塩ビ焼け、軽微な黄ばみあり
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滅多に言わないけど「名盤」と呼びたい(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
はじめて聴いたのが、学生の時分で、その時から強烈な印象が焼き付いています。このレコードのキモは、「孤独感」になります。表紙になっている眼鏡の高齢者男性が主人公で、彼は奥さんを亡くしています。彼は工場労働者です。彼の働く一日を追いながら、亡き奥さんの幻影にリスナーは付き合わされます。この老いぼれたオーディナリー・ガイの孤独と思い出を強烈に共有することになるのです。二十歳そこそこのわたしは、こんな男になりたいなあ、と感動したのです。それがいかがでしょう。すっかりこの主人公に匹敵する年齢になっているではないですか。ああ、奥さんに先立たれるのはいやだあ。すっかり奥さんに依存するだらしない老人になり果てています。
マイク・ルザーフォードのギターを、知らず知らずのうち、われわれは聴いています。それをスティーブ・ハケットの演奏だとすっかり信じこまされて、です。例えば「ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ」のギターは、ギターではありません。マイクの弾くベースです。ジェネシスのアクースティック・ギターのうち、半分はマイクが弾いているのではないかとも思っています。そしてマイクという男の全体像は、このレコードが出るまでわかりませんでした。
歌っているノエル・マッカラは、マンフレッド・マンズ・アース・バンドのボーカリストです。マッカラの説得力とサイモン・フィリップスのドラムズは、それぞれ生涯ベストに近いんじゃないでしょうか。2023.08.21