元CRAZY WORLD OF ARTHUR BROWN〜KHANのベーシストによる72年ソロ、ブリティッシュ・オルガン・ロック傑作!
1,690円(税込1,859円)
ジャケットはロジャー・ディーン、VERTIGOからリリースされた70年作、ユニークな曲進行が耳に残る個性派ブリティッシュ・ブルーズ・ハード
1,290円(税込1,419円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ ホチキス痕あり
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ロック・ミュージックの再出発(4 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ロング・プレイヤーの時代なら優に2枚組の分量。曲数12曲なんで気づかない仕掛けなんです。結局バンドは2作で終わってしまいます(再結成も関係ありませんでした)。で、7曲目までが、前作の「アイム・ザ・レザレクション」の延長です。ストーン・ローゼズに抒情とメランコリーを求めるファンを大いに戸惑わせたセカンドであります。7曲目までのリズム攻撃がすさまじいです。レッド・ツェッペリンが誰にも再現不能な巨大彫刻をつくったとすれば、その巨大彫刻が地響き立てて動き出したぐらいのインパクトでした。ソリッドで踊れる。白人音楽でもアフリカ系音楽でも、こんなリズム感ないだろう、というぐらいの独自性だと自分は思います。
バンドは、ロック・ミュージックに不必要な要素を顕わにしました。コンピューターも弦楽もブラスもいらない。必要な要素は、的確なリズムと上手いギターなんだ、と。それで一挙に(80年代から続いた)ロックの過剰装飾を剥ぎ取ってしまいました。わたしはいったんリスナー生活を終わらせたあと、ハードロックだけを聴こうと決めてCD収集家に戻ったんです。それには彼らからの示唆が多分にあります。ハードロックを聴きつくすにはトラッドもグラムも米国南部もパンクも押さえる必要があることに気づいて現在にいたります。
このレコードって現在必聴盤の位置づけなんでしょうか。中古店で投げ売りされているのを見るたび、不思議な気分になります。2023.08.11