帯【無】 解説【有】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 帯無、カビあり
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血と汗の名作誕生物語(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ブリティッシュの中のブリティッシュ。わたしは彼らのことをそう思っていますし、バッド・カンパニーの魂を宿した音のクオリティは抜けています。ところが契約したクリサリスが彼らにつきつけた条件は、渡米すること。スワン・ソングの敏腕エンジニアだったロン・ネビスンを制作ブレインにつけて、です。この手の音のマーケットは北米にしかない。業界の冷徹で的確な判断の根拠は、どこから来ているんでしょう。たしかにその判断は正解だったと思うのです。
ベイビーズ中で鉄板のロングプレイ盤です。シングル向けの曲におんぶだっこしたような制作でなく、ロングプレイの流れがどうしても必要。…と、きょう4回め回していて、つくづく思います。弦楽も必然性を感じますし、メキシコやカリフォルニアをテーマにした曲もなかなかのもの。そして「アイ・ワズ・ワン」「ヘッド・ファースト」の生野菜ぱりぱり感です。ライナーを読むと、いったん完成した録音をゼロにして、やり直したのだとか。ここでもその判断はクリサリス。キーボードのマイケル・コービーが、耐えられなくてバンドを抜けてまで…。わたしはこの名録音を、血と汗の結晶として聴くべきなんだと思いました。
音楽を売るためのそうした努力に、わたしは感謝しなければなりません。というわけで、5回めに行きます。2024.03.15