イタリアの新鋭プログレ・バンドAREKNAMESのキーボーディストによるグループ、12年作。その内容はヴァイオリン、チェロ、サックスなどの管弦楽器が活躍するUNIVERS ZEROタイプのチェンバー・ロック。時に流麗に、時に怪しげに紡がれていくアンサンブルからは研ぎ澄まされた狂気のようなものが漂っており、切れ味鋭い管弦の音色が絡み合いながら聴き手を襲わんばかりに迫ってくる展開は、尋常ではない緊張を強いてきます。手に汗握るスリリングな演奏、強迫的なまでのドラムスの連打など、随所で本家UNIVERS ZEROからの流れを正統に受け継いだパフォーマンスを聴くことができますが、しかしながらヴァイオリンが主導でアンサンブルが走るシーンでは西欧的なクラシック調のフレーズが現れ、このバンドならではのエッセンスが光っています。始祖から続くチェンバー・ロックの醍醐味をしっかりと味わえる完成度の高い作品です。
ヘンリー・カウやユニヴェル・ゼロのDNAを継ぐチェンバー・ロック新鋭特集!
ここ最近の新譜を見ていると、チェンバー・ロック/アヴァン系ジャズ・ロックの充実ぶりが凄い!最近リリースされた注目の作品をピックアップいたしましょう。
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