GBR52097(GREAT BARRIER) 【2014年発売CD】
ほぼマグマのデビューと同時期にフランスにこれほどの個性豊かなバンドが存在していたとは!キャバレー音楽からテンションみなぎるチェンバー・ロックまで圧倒的な振り幅を軽々と行き交う諧謔精神マックスな逸品!
バンド名通り左翼思想の元、純粋な音楽だけでなく、風刺劇とのコラボレーションも指向して70年に結成されたフランスのアヴァン・ロック・グループ。71年にリリースされた唯一作。後にMALICORNEで活躍するベーシストOlivier Zdrzalikやアトール『夢魔』でお馴染みのヴァイオリン奏者Richard Aubertが在籍していることも特筆。ゴングにも通ずる変質的なリズム隊の上を管弦楽器が素っ頓狂なフレーズを奏でる冒頭から諧謔精神マックス。突如、ノスタルジックになったかと思うと、ユニヴェル・ゼロばりの暗黒チェンバー・ロックへと急展開したり、ザッパばりのテンションでヴァイオリンが疾駆したり、一筋縄ではいきません。キャバレー音楽からテンションみなぎるチェンバー・ロックまで圧倒的な振り幅を軽々と行き交うテクニックもまたザッパ・バンドばり。ほぼマグマのデビューと同時期にこれほどの個性豊かなバンドが存在していたとは!このまま活躍して、マグマとの双頭となっていたも不思議ではない実力派。オススメです。
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フレンチ・アバンの最高峰(1 拍手)
ike333さん レビューをすべて見る
Atollの2作目に参加したR.Aubert (バイオリン)が参加していたということで関心を持ち、何とかレコードを入手して聴いた時にとてもぶったまげたものでした。でも緊張感も並大抵なものではありません。管とベースが活躍し、時に、バルセロナのCompanyia Electrica Dharmaのようなときもあるし、また、Magmaの初期の様でもあります。フランスのアバンギャルドにはHeldonなどの強者ぞろいですが、パトリック・ヴィアンの居たレッド・ノイズの片割れですし、71年という時期を考えても、このアルバムの重要性はとても高く、必聴ものだと思います。ようやくCD化され、とてもめでたいことです!!盤起こしですが、音質も悪くないと思います。