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南米色濃厚のフレンチシンフォに傾倒!(0 拍手)
hukuroさん レビューをすべて見る
20年前既発のこのバンドの1stアルバムの1曲目でノックアウトされて以来2nd、そして今回の3rdと超!愛聴盤で聴き続けて安定した音楽志向に又もやのめり込む毎日です。
1stは確かムゼアレーベルだったと思いますが当時、ミニマムバイタルやエドルス等個性的で構築性の高いテクニカルシンフォ系が主流で有った中、唯一フレンチロックムゼアカラーから逸脱した南米系超弩級シンフォニックを心地よく演奏する「ドラマ」には驚きと喜びてんこ盛りで飛びついた次第でっす!
メンバーはギター、キーボード、ドラム兼務とキーボードにベースのトリオなのにエフェクトやSEの使い方が上手いのか音の隙間が聴き当らずコンガやボンゴを想起させる南米色豊かなパーカッションが全フレーズに渡り効果的に軽快且つ!壮大なリズムを刻み、まるでアマゾンのジャングルが目前に迫り来る景観を曲想で表現して長尺の曲も思わず変幻自在のアレンジで一気に聴き通させる凄いグルーブ感に感激でした。
歌パートとインスト部分は半々ですが決して歌い上げず寧ろ控えめと言うか雄大な交響絵巻の中に時折華を添える位の登場の仕方でやはりインストに力を入れた編曲性が魅力です。
各アルバムを通じて極端な曲作りの変化は無く商業的にポップス化を余儀なくされプログレシーンから消えざるを得なかった90年代の他のバンドとは一線を画しシンフォニック路線を頑なに固辞し貫いてきた姿勢は大いなる評価に値します。もう20年近く新譜の情報も聴きませんが4th5thが路線変更せずシンフォ道をまっしぐらに進んでくれて居るのであれば次に耳にするのが楽しみです。
こういうバンドは世相のしがらみに左右されず残って行って欲しいものですね。