MP3251(MUSEA)
バンド名からしてクリムゾンからの影響を感じさせる日本のバンドですが、音を聴いてニンマリ。ヘヴィネスに加えて、エキゾチズムや気品もあってさらにニンマリ。
80年代より活動する日本のプログレ・トリオによる11年作。バンド名からしてクリムゾン系のサウンドなのかと期待が膨らみますが、その期待を裏切らず中期クリムゾンを彷彿とさせる緊張感みなぎるヘヴィーなアンサンブルを展開。しかしそんな中に感じられるのがイタリアやフランスなどユーロ・ロック全般にも通じるエキゾチシズム漂う哀感で、単なるクリムゾンタイプのバンドとは到底言えない懐の深い音楽性を随所に示しているのが特徴。重厚なギター・サウンドを中心としたヘヴィーなアンサンブルからジャズ・ロック調の知的なアンサンブルまでをしなやかに行き来するところに、バンドの高い音楽的素養が滲み出ています。クリムゾンからの影響が濃厚な作風であるにもかかわらず、ドロドロとはせずスタイリッシュである種の気品すら感じ取れるところが何とも素晴らしい、非常にハイセンスな作品です。
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