97年結成のアメリカのシンフォ・バンド、12年作2nd。ザクザクとヘヴィーに刻むギターワークとシンフォニックな広がりを持つキーボード、そして存在感たっぷりの艶っぽい女性ヴォーカルをフィーチャーしたハード・シンフォニック・ロック。タイトなリズム・セクションに乗って、重量級ギターが炸裂するヘヴィーなパートから、美しい音色のシンセがリードするシンフォニック・パートまでを巧みに盛り込んだ楽曲が並びます。プログレ・メタル的なヘヴィーに畳みかけるアンサンブルが随所に登場するものの、表現力抜群の女性ヴォーカルが歌うメロディにはキャッチーなポップ・フィーリングがあり、重厚な演奏とポップなメロディとの対比がバンドならではのカラーを生んでいるのが特徴。時おり現れては陰影に富んだ音色を響かせるチェロの存在も、作品の奥行きをぐっと広げる効果を発揮しています。全編にわたってアメリカのバンドらしいスタイリッシュさがひしひしと伝わる現代ハード・シンフォの力作です。
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