CARAVAN/FOR GIRLS WHO GROW PLUMP IN THE NIGHT
カンタベリー・ロックの代表格、管弦楽器の格調高い響きが印象的な73年5th、前々作の名盤『グレイとピンクの地』と並び人気の高い一枚
590円(税込649円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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気持ち悪くて、気持ちいい(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
「ジス・タウン・アイント・ビッグ・イナフ・フォア・ボスオブ・アス」を何度聴いても、これがヒットした理由がわかりません。ポップスの定石を全てひっくり返したような過激さです。(スージー・アンザ・バンシーズにもカバーされています。)奇妙な曲たちに共通して流れているのが強烈なビートと、ゴー・ストップ状態。脈絡なく曲調は変わるし、突然走り出すし、突然止まります。ラッセルのボイスとキーボードを除くとストラングラーズにそっくりです。また、スパークス全史の中で最もハードロッキンしている作ではないでしょうか。
ところでローズマリー・クルーニーや江利チエミで有名な「カモナ・マイ・ハウス」って英国でも知られていたんでしょうか。この時期のスパークスの音楽には50年代への回帰があったと思うんです。場末のキャバレーの雰囲気がただようのはそのせいでしょう。ロンの不動の演奏スタイルは、キャバレー歌手のバックで淡々と弾き続ける小屋付きのピアノ師だと思っています。アルバム中もっとも好きなのが「サンク・ゴッド・イッツ・ノット・クリスマス」です。わざとフランス訛りで歌われる冒頭に始まり、王道のコーラス部分、ギターソロと畳み掛けられ、ものすごいカタルシス。完璧です。2023.10.29