直輸入盤、情報記載シール付仕様、帯元からなし、解説付き仕様、定価3360。
GOBLINにも匹敵するオカルティックなイタリアン・シンフォと言えばこのバンドですね。背筋凍るようなゴシック・ホラーな雰囲気が恐ろしくも美しくて、抜け出せなくなりそう……。
Anthony Bartoccettiを中心に結成されたイタリアの個性派プログレッシブ・ロックバンドの75年作。イタリアの暗黒面を象徴するようなバンドの1つであり、パイプ・オルガンやハープシコードの荘厳なクラシカル性と、遠くから物憂げに鳴り響くフルートやヴァイオリンが描き出す非常に宗教的な世界観が個性的な名盤です。ゴシック調のアンサンブルは非常にイタリアらしい鈍い光を放ち、女性ソプラノ・ボーカリストFiamma Dello Spiritoによる優美ながらも浮世離れしたイメージのあるスキャットが流れ、悪魔崇拝的な賛美歌を放ちます。リズム隊を伴わないためか、同郷CERVELLOなどと同様に地に足の着かない雰囲気があり、そのことがより不安感を煽ります。
マグマ『M.D.K』から探求する、暗黒エナジーみなぎるプログレ選!
マグマの名盤『MDK』を出発点に、暗黒エネルギーが充満するプログレを探求!
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気分が落ち込んでいる時に聴いてはいけない(3 拍手)
yes_90125さん レビューをすべて見る
ジャケット・イメージそのままに暗黒世界への扉を開く怪作。
かつて、中古レコード店では手が出せない程の高額で取引されていて、再発ブームに乗って聴くことが出来なかった名盤が次々とCD化される中、何故かこのアルバムだけは再発されなかった。
真打登場とばかりに発売されて聴いた時には、「宗教的」「邪悪」「暗黒」「怪奇」などの表現は、まさに的を射ているなと思った。
しかし、物悲しいメロディやフルートが奏でるフレーズなどは、極めてイタリアらしい。
やはり、荘厳なパイプオルガンと憑りつかれたように歌い上げる女性Voが圧巻だが、あらためて聴いてみると少々大仰な感じがしなくもない。
好みは分かれると思うが、イタリアン・ロックを語る上では避けて通ることが出来ない1枚。