盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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ラテンもジャズもある西海岸の鬼才(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
クイーンの「父から子へ」じゃないですが、ロック・バンドで親子がメンバーにいるってかなり珍しくないですか。名前は違いますけれど、ドラムズのエド・キャシデイがカリフォルニアの父親であったはずです。ジョジョ・ガンのマーク・アンデス、ジェイ・ファーガスンがメンバーにいて、サイケともハードともつかない独特なセンスを感じさせるバンドです。ランディ・カリフォルニアという名前は、ジミ・ヘンドリクスの命名らしいです。ランディが二人いたので、ひとりをランディ・テキサス、一人をカリフォルニアと呼んだとか。芸名を勝手につけられるなんて、落語かたけし軍団の世界です。
4曲目の「タウラス」が問題です。ツェッペリンの「ステアウェイ・トゥ・ヘブン」のアルペジオが丸パクリではないかと裁判になっているので。ペイジが勝訴しました。ただ、弦楽を入れたりシタールを入れたり、かなりツェッペリンの音楽の表情と近いのですね。アルバム全体が。ランディ・カリフォルニアにしろ、ジョジョ・ガンにしろ、スピリットに比べたらシンプルでハードロックです。
わたしはもっとハードな音を期待して聴いたので、この作以降のスピリットを知らないのです。最終曲「エライヤ」がまるでジャズのインプロ。何でもやってやれ、自分たちの全部をさらけ出してやれ、という精神に、US60年代の勢いを感じます。