MOONSHINE

「白いチャック・ベリー」ことMicky Juppが率いた英パブ・ロック/ブルース・ロック・バンド、VERTIGOよりリリースの71年3rd

Wilko Johnsonが自身のアイドルとして名を挙げる、「白いチャック・ベリー」ことMicky Juppが率いた英パブ・ロック/ブルース・ロック・バンド。前作『Legend(Red Boots Album)』に続きVERTIGOよりリリースされた71年3rdアルバム。冒頭、タイトなリズムとソリッドでキレのあるギターが絡み、ソウルフルながらシャープなシャウト・ヴォーカルが炸裂する強烈にカッコいいブルース・ロックで、早くもハートを鷲掴みにしてきます。2曲目は一転して優しげなヴォーカルと絶妙に力の抜けたギターを軸とするパブ・ロックですが、優雅なストリングスとピアノが素晴らしく、アーシーさよりも気品高さを感じさせるパブ・ロック・サウンドが実に個性的です。この1〜2曲目の流れは英ロック・ファン必聴もの。もちろんBRINSLEY SCHWARZらに通じる正統派のパブ・ロックもゴキゲン且つ味わい深く聴かせていて、元祖パブ・ロック・バンドの名は伊達ではない事を示します。このMickey Jupp氏、パブ・ロック界隈ではなかなかの「曲者」として知られる人物のようですが、ギターと言いヴォーカルと言い作曲能力と言い、その才能は本物も本物。名盤です。