FOCD2042(FALLOUT)
「えー、ハルミは小さい時に音楽に非常に興味を持ちまして…」ファンキーなジャムをバックに、彼の父母姉が日本語で歓談を繰り広げる迷曲「Samurai Memories」収録。Tom Wilsonプロデュース、在米日本人による伝説のカルト・サイケ盤!あ、前半は極上のサイケ・ポップです!
VELVET UNDERGROUNDやBOB DYLAN、SIMON & GARFUNKELなどを手掛けた名手Tom Wilsonによるプロデュース、在米日本人男性「ハルミ」による68年セルフ・タイトル作。当時はLP2枚組でリリースされたという大ボリュームで、一体どんな内容なのかと思えば、LP1枚目にあたる前半部はまさかの気品たっぷりなサイケ・ポップ。ヘロヘロとしたハルミのヴォーカルに合わせてかちょっぴりアシッドな雰囲気はありますが、華やかなブラスやストリングスをふんだんに用いた上品かつマジカルなアレンジは流石Tom Wilsonの手腕と言ったところ。「脱力系『オデッセイ&オラクル』もしくは『ペット・サウンズ』」と言っても差し支えない、上質なサウンドに仕上がっています。しかしながら、本作が伝説的カルト・サイケとして名高い所以は約20分の大曲2曲で構成された、LP2枚目にあたる後半部。三味線や箏などの和楽器やパーカッションに乗せて二人の男性が狂気的なポエトリーリーディングを繰り広げるC面もかなりキてますが、さらにD面の「Samurai Memories」は史上稀に見る珍曲!ファンキーでグルーヴィーでアヴァンギャルドなバンドのジャム演奏をバックに、ハルミの父・母・姉による日本語のインタビュー&歓談が展開されるという、日本語ラップの先駆けとすら言えそうな前衛的ポエトリーロックに度肝を抜かします。前半のアシッド・サイケ・ポップだけでも十分勝負できる内容ではありますが、一風変わった実験的ロックをお好みな方、カルト・サイケを愛してやまない方は是非アルバムの後半まで足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
Bjorn J:son Lindh、Jan Schafferらスウェーデンの凄腕とQUATERMASSのJohn Gustavson&Peter Robinsonが結成したジャズ・ロック・バンド、テンションMAXで畳みかける痛快ジャズ・ロック74年唯一作!
2,390円(税込2,629円)
【真夏のサイケデリック探検隊Vol.2】カラフル&マジカル!世界のレイト60'sサイケ・ポップ紀行
愛の夏、サイケの夏!第二弾は「サイケ・ポップ」。『ペット・サウンズ』や『サージェント・ペパーズ』から派生した、マジカルでカラフルな世界のサイケ・ポップの旅にご招待。
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