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UKど真ん中(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
76年というUKハードの退潮期に登場したのが彼ら。ギターのルーサー・グロブナーを中心としたブギ・ハードを演奏するバンドです。わたしは70年代に彼らの存在を知らず、グロブナーの経歴を洗っていてたどりつきました。簡単にグロブナーを紹介しますと、草創期からのスプーキー・トゥースを支え、ミック・ラルフス脱退後のモット・ザ・フープルを支え、ブレイク前のジェリー・ラファティを支え、というプロフィールです。つまり絶えず他のメンバーの裏方に徹してきた、いぶし銀ギタリストと言えるのです。ここでの演奏は、弾きまくっていたスプーキーのファーストに近くて、かなり嬉しいです。例えば「ウェン・アイ・メット・ユー」曲はUKハード典型と言えるきらびやかさです。
しかしバッド・カンパニーもクイーンも成功してしまった後で、UKど真ん中の音はかなり苦しい。わたしは両グループのユーザーのかたにこそお薦めしますけれど。このコンピレーションはお得で、ボーカルがジョン・バトラーに代わったあとのセカンドも収録されています。「スカイ・ブルーズ」は、どろどろのブルーズで、ジミー・ペイジがやりそうな曲です。またバトラーがロバート・プラントにそっくりなのですわ。この音が売れたかどうかは、今となっては関係なくて、UKヘビーロックのユーザーとしてはど真ん中ありがとう、と言いたくなる音です。2022.12.06