73年作の2ndアルバム。KEITH RELFプロデュース。優雅に流れるメロディー、気品溢れる3声ハーモニー、アコギの繊細なアルペジオにピアノ、ストリングスが絡むクラシカルなアンサンブルが印象的。KEITH RELFの美意識がしっかりと行き届いた格調高い英国フォーク・ロック作品。名作です。
COLUMN THE REFLECTION 第68回 〜 今年も過ぎ行き冬の到来、そして新たな年に向かう今 「マイ・プレイ・リスト〜冬の歌〜」セレクション 〜 文・後藤秀樹
音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「Column The Reflection」!今回は、氏が好きな「冬の歌」14選をお届けいたします。どうぞお楽しみくさだい☆
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荘厳な雰囲気漂う傑作British folk album, produced by Keith Relf!(4 拍手)
ひろきさんさん レビューをすべて見る
これは彼らのsecond albumにあたるもので、Keith Relfさんがプロデュースを担当しています。Yardbirds仲間のJim McCartyさんも曲によって参加しており、話題性も十分です。first albumではHeronに通じる明るさが全面に出ていましたが、この作品はclassical musicに通ずるほどの気品にあふれ、胸が締め付けられそうになるくらいの高い芸術性を感じ取ることができます。1曲目のJohn Blair、これは身震いするほど出来映えです。中間部にはグレゴリオ聖歌を連想させる重厚なコーラスをちりばめ、まさにいきなり天にまで登り詰めてしまうほどの感動は必至です。当時、single盤としても発売されているようですが納得の選曲だと思います。2曲目のWhen I'm Not Around、3曲めShe Takes The Wineはどちらもキーはメジャーですが、メロディが抜群で、もの悲しさも同居している名曲です。ハーモニカの素朴な響きは純粋にさらなる感動を覚えないではいられません。4曲めRosieもピアノに導かれる上品なマイナーの佳曲で、ここまで全く非の打ち所がありません。後半も駄作は皆無で、Siver Coinをはじめ、rock 'n' roll folkと呼べるLaze Around All Dayを経て最後のBy And Byまで一気に聞き終えてしまいます。なんと時間が短く感じられることでしょうか。
個人的に彼らとメールでやりとりをしたときに次のように言っていました。「このアルバムはunofficialなものがほとんどで、この状況を改善するために努力している。officialな形で再発される時は、John Blairを時間を短くして、再録音したものをbonus trackとしていれるから楽しみに!」ということでした。今も3人は現役で活動しており、日本にはなかなか行けないが毎年、定期的にはツアーをおこなっているとの返事を頂きました。彼らの最新作が日本でも発売されますように皆で盛り上げていきましょう。