FIORI FRUTTI FARFALLE

MAXOPHONEの名作に歌詞を提供した詩人＆ミュージシャンによる72年〜73年の楽曲をリメイクした2014年作

MAXOPHONEの名曲「Al Mancato Compleanno Di Una Farfalla」の作詞を担当した詩人＆ミュージシャンPaolo Farinaを中心とするプロジェクト。彼が72年〜73年に作曲し、デモを制作しながら、リリースされなかった楽曲を、MAXOPHONEのKey奏者Sergio Lattuadaを中心に、多数の管弦楽器奏者とともにリメイクした2014年作。1曲目の20分の組曲から圧巻で、凛と格調高く紡がれるアコギやハープシコード、しっとりと艶やかで陰影に富んだフルートやヴァイオリン、流麗なピアノや叙情的にたなびくキーボードを中心とする美麗なアンサンブル、そして、ジェントルで伸びやかなヴォーカルと優美なメロディ・ラインは、どこまでも70年の香りに満ち溢れています。アーティスティックな小曲で構成されたカンタウトーレ・スタイルの後半も出色。レーベルからのインフォには、チェレステ、ロカンダ・デッレ・ファーテ、ピエロ・ルネール、クラウディオ・ロッキを彷彿させる、とありますが、確かにその通り。一見サイケ風のジャケにだまされて聴かず嫌いなのはもったいない、70年代イタリアン・ロック・ファン必聴の逸品です。