00年代以降の英シンフォシーンを代表するバンドの一つMOSTLY AUTUMNのkey奏者による、13年ソロ作。ヴォーカル、ドラム、ベース、ギターのバンド編成による演奏ですが、現代的なエレクトロ感覚を纏った浮遊感のあるシンセとヴィンテージな音色のオルガンが一斉に鳴り響くパートが圧巻。現在を見据えた進行形のサウンドと70年代へのリスペクトに溢れたヴィンテージなサウンドが鮮やかに交錯するセンスは彼ならではのものです。その合間を縫うような清廉なピアノも胸を打ちます。英国らしいジェントルさとエモーショナルさがバランスした男性ヴォーカル、透明感のあるトーンを聴かせるギター、ジャジーにむせび泣くサックスなど、脇を固めるメンバーも素晴らしい。そうかと思うと、ダンサブルな打ち込みリズムが鮮烈なナンバーも登場し、プログレの枠にとらわれないフレキシブルな音楽性を発揮。MOSTLY AUTUMNで聴かせるシンフォニックな美しさはそのままに、ソロ作らしくより自由で多彩なアプローチで聴かせる力作です。
JEAN PHILIPPE GOUDE/PAUR L'ISTANT
78年に唯一作を残した仏ジャズ・ロック・バンドWEIDORJEの中心メンバー、ソロ作からのベスト、全16曲
720円(税込792円)
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