ON A DARK AND STORMY NIGHT

アメリカの新鋭シンフォ・バンド2012年作3rd、往年の英プログレのファンタスティックさを受け継ぎ、現代的な明瞭さで駆け抜ける力作！

アメリカの新鋭プログレ・グループ、2012年作3rd。ヴィンテージなトーンの牧歌的でファンタスティックなオルガン、叙情がこぼれ落ちるような格調高いピアノ、天高く舞い上がるようにシンフォニックなシンセによるグリーンスレイドばりのキーボード・ワークを中心に、時に飛翔感いっぱいに、時にメランコリックにゆったりと紡がれるシンフォニック・ロックが印象的。キーボードの音色は終始70年代的ですが、キレのあるドラムとヘヴィかつスリリングなギターは現代的で、そのまろやかな幻想美とくっきりとした先鋭さとが織り成すアンサンブルは個性抜群。ほの暗いジャケットのイメージのような荘厳さもまた特徴で、時にマイク・オールドフィールドばりの映像喚起的なアンサンブルも聴かせるなど、アレンジ・センスも特筆。ちょっぴり鼻にかかったハートウォームな歌声の伸びやかなヴォーカル、透明感ある豊かなハーモニー、アメリカらしいヌケの良いメロディもまた魅力的です。往年のプログレのファンタスティックさを受け継ぎつつ、現代的な明瞭さで駆け抜ける逸品。これはずばり名作！