チリ産シンフォ・バンドDALTONIAによる99年作。その内容はGENESISを思わせるたおやかなアンサンブルに南米の涼風を加えたかのような、幻想性と清涼感を併せ持ったシンフォニック・ロック。スペイン語ヴォーカルによる静謐な語りが入るなかを丹念に紡ぎだされていくアンサンブルが静かに胸を打つこの感覚は、イタリアン・ロックで経験するものに似ています。幻想性をまとったシンセに導かれメロディアスなギターがひたすらに泣きのメロディーを紡ぐ場面は、近年のCAMELを思い出さずにはいられないドラマティシズムの極致といえるもの。時折挟み込まれるアコギの温かな響きもすばらしいもので、聴き手のノスタルジーを誘うような極上の聴き心地を持ちます。これはシンフォニック・ロックに求められるものをもれなく兼ね備えていると言ってもよい力作。これもまた現代南米シンフォニック・ロックのレベルの高さを知らしめる一枚と言えるでしょう。
PUBLIC FOOT THE ROMAN/PUBLIC FOOT THE ROMAN
メロディアスなツイン・リード・ギターと爽快なコーラス・ワークが炸裂する英プログレ、73年唯一作!
2,690円(税込2,959円)
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