インドネシアを代表するジャワ出身のサイケ・ハード・グループ。本作は、彼らが70年代に残した音源をコンパイルしたアンソロジー盤。暗黒な雰囲気が充満するドゥーミーなジャケットそのままの、サバス、ツェッペリンら英ブルース・ハード直系のタフでラウドなヘヴィロック。郷愁的なリフと過剰なバーストファズが絡みあう聴き応え充分のツイン・ギター、暗澹たるリズムでひたひた迫り来るドラム&ベース、そして東南アジア特有の粘度と湿気をまとったコブシの効いた英詞ヴォーカル。好き嫌いは分かれそうですが、暗黒な雰囲気を敢えてブチ壊すファンキーなチープ・オルガンを軸にした辺境ファンク・ロック曲も素晴らしいです。SPEED GLUE AND SHINKI〜JUAN DE LA CRUZのファンは勿論、辺境ものを聴かず嫌いのハードロックファンの手始めとしても大推薦の好グループです。
エッジの立ったギターがスピーディーなリフを刻むスリリングなハード・ロックをテーマに、世界のロックを探求!
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
辺境らしさにあふれたハードロック(0 拍手)
kazzさん レビューをすべて見る
荒々しいギターの音とオルガン、時にハイトーンを駆使するヴォーカル、そして重く暗い作風からBLACK SABBATH、ATOMIC ROOSTERの影響が感じられますが、正統派ハードロックあり、ガレージ風ビートあり、怪しさ丸出しのキャッチーな曲ありとヴァラエティに富んだ作風です。70年代とは思えない過剰なリヴァーブの安っぽい音質に郷愁をかきたてられる、これぞ辺境ハードといえる作品です。