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地獄のさけび

キッス

UICY2306(

オリジナル・リマスター、定価1835。

評価:40 1件のレビュー

75年作2nd

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評価:4 キッスで何が悪い(0 拍手)

たすけさん レビューをすべて見る

キッス結成のヒントは、アメコミと歌舞伎です。そうでなきゃ、日本盤の出ていない時期に「地獄のさけび」とか「ジイン・シモンズ」とか、ジャケットに書くわけがありません。彼らのストロング・ポイントは演奏ではありません。ボブ・エツリンがプロデュースした時、あまりの弾けなさにあきれて、ディック・ワグナーを起用したぐらいです。では、彼らがいかにわが国でナンバー・ワンになれたのか。

要するにシンプルであったことにつきると思うのです。イメージも曲も。オカルト・イメージを漂わせていた割には、曲調は明るく、歌は達者です。キッスの面々は、小細工ができなかったばかりに、愚直にキッスというキャラクターを演じて、ユーザーを獲得していったのでした。この作も率直に申し上げて、ギターが最後まで弾けるのかハラハラさせるのであります。しかし曲は悪くありません。「ゴーイン・ブラインド」なんて映画の主題歌にしてもよいぐらい。

不器用なものがロック・スターになる、偉大なるモデルが彼らです。ステージでやけどして、ギターを毎回たたき壊して。お金を出したユーザーに、必ず元を取らせるのだ、という。その正直さにわたしは拍手いたします。ハードロックとしては、オーソドックすぎる。でも、それでよいのです。ちなみに初めて聞かれるかたには、「キッス・アライブ」か、「デストロイヤー」をおすすめします。この盤は…シンプルすぎるので。

ナイスレビューですね!