アメリカ産シンフォニックプログレバンドの15年ぶりの08年3rd。4パート8曲から成るスケールの大きなコンセプトアルバムとなっており、内容はブリティッシュ系のファンタジックなシンフォニックロックです。全体的にアコースティックなアンサンブルを中心に組み立てられ、ギターが気だるく泣くメロウなパートを中心に、じんわりと響くような音作りが好印象。また、多少線の細さはあるものの、Annie Haslam系のクラシカルな女性ソプラノボーカルの起用がシンフォニックロックのファンタジックさを構成するファクターとして上手く作用しているのもポイントで、流れるような瑞々しいバンドアンサンブルに乗って、哀愁漂う男性ボーカルと交互に配置されながら物語を紡いでいく様は、シアトリカルロックの旨みにも溢れています。多少Loreena McKennittあたりの静寂、荘厳なケルティックフォークのイメージもあり、ピンポイントでソロを取るサックスもセンスを感じさせます。ゆったりした音像にエキゾチックさも交えつつ、素直に耳に入ってくる佳作です。
WHITE PLAINS/MY BABY LOVES LOVIN'
腕利きのミュージシャンらによる英グループ、70年唯一作、英ソフトロックの名作。ヒット曲「My Baby Loves Lovin」収録。
1,490円(税込1,639円)
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